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▲新村大学生殺人事件の容疑者たちが加入していたコミュニティーサイト「ネサカ」。
「ネサカ」と呼ばれる、降霊術や心霊術を信じる人々が集まるインターネットのコミュニティーサイト
がある。今年1月、このコミュニティーにある女性（21）が加入したことが、「新村大学生殺人事件」
の引き金となった。この女性は、ソウルの新村駅近くの公園で先月30日、高校生たちにめった刺
しにされて死亡した大学生のAさん（20）と以前交際していた。Aさんを殺した主犯の少年（16）と少
女（15）も、女性の勧めで2月に同コミュニティーに加入した。
この女性は、漫画キャラクターのコスプレサークルで少年、少女と知り合い、親しくなった。3人は、
超能力を持つハンターを主人公にした日本の漫画『HUNTER×HUNTER』などをよく読んでおり、
超自然的な魂を信じるコミュニティーサイトの存在を知ったとみられる。少女はネサカに「人間たち
が死者の霊の存在をでたらめに考えている。死者の霊は人間をよく思わない」と書き込んだ。少
年もネサカ加入後の先月8日、自身のブログに「死の問答」というタイトルの文章を掲載。「殺した
い人は」との質問に「数人」と書いた。
殺害されたAさんと元恋人の女性は、昨年初めにオンラインゲーム「マビノギ」で知り合い、すぐに
交際に発展した。だが、女性がネサカに加入した後、おかしな発言や行動を繰り返すようになり、
二人の距離が少しずつ開いていった。女性の友人（21）によると、女性はAさんにしばしば「私は
魔女になった。魔法も使える」「死者の霊を呼び出して一緒に生きる」などと話していたという。
敬虔（けいけん）なキリスト教徒だったAさんは、そうした恋人の言葉をどうしても受け入れられな
かった。やがて、ネサカを擁護する女性だけでなく、これに味方する少年や少女とも言い争うよう
になり、仲が険悪になった。Aさんは先月、ついに女性に別れを告げたが、連絡を絶つことはしな
かった。友人たちにも「彼女が心霊術コミュニティーの巣窟にいる。助け出さないと」と話していたと
いう。Aさんは、女性がネサカにはまったのは少年のせいだと思い込み「人間のクズ」などとののし
ったり、少年や少女の写真などをネット上に掲載し、個人情報を全てさらすと脅迫したりしていた。
これに腹を立てた少年は「（Aさんを）殺してやる」と公然と口にするようになり、事件前日もカカオト
ーク（スマートフォン〈多機能携帯電話端末〉向けメッセンジャーアプリ）に「明日Aさんに会ったら
殺してやる」「これを処理してくれる人がいる」などと書き込んだ。
事件前日、Aさんは少年に「ひどいことを言った点を謝りたい」と連絡し、会う約束を取り付けた。
少年たちに会う前、カカオトークで友人に「目的はレッカー（元恋人のハンドルネーム）を救出する
ことだ。暴力などは使わない。落ち着いて連れ出すつもりだ」とメッセージを送った。少年に謝った
後、女性を説得してネサカから退会させるつもりだったとみられる。
一方、少年はAさんの謝罪を受け入れるつもりはなかった。コスプレサークルで親しくなった19歳
少年と共謀し、ナイフ3本や電気コードなどを用意して出掛け、Aさんを公園に誘い込んだ。言い
争いの途中でAさんがノートパソコンを取り出そうと体をひねった瞬間、少年らは電気コードでAさ
んの首を絞め、ナイフで腹部や太ももをめった刺しにした。
少年たちは警察で、殺害の動機について「Aさんに悪口を言われ、脅迫されたため」と供述した。
警察は殺人容疑で少年と少女、共犯の19歳少年の逮捕状を請求し、被害者の元恋人の女性を
殺人ほう助容疑で立件した。
権承俊（クォン・スンジュン）記者
ソース：朝鮮日報日本語版＜新村大学生殺人事件、心霊術サイトが引き金に＞
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