12/04/30 14:29:53.21
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南シナ海の浅瀬でフィリピン海軍の艦船とにらみ合いを続ける中国の海洋監視船2隻(フィリピン海軍提供・共同)
中国とフィリピンの公船が、双方とも領有権を主張する南シナ海のスカボロー礁(中国語名黄岩島)で4月10日から対峙を始めて、
すでに約3週間が経過した。中国当局の漁業監視船を増派して巡航を行うなど強硬な姿勢を崩していないが、インターネットでは
「なぜ発砲しないのか」「フィリピンごときに負けるな」と言った過激な書き込みが溢れ、主戦論が圧倒的な多数を占めている。
中国外務省などによると、対峙は今月10日早朝、同島付近の海域で、操業中の中国漁船を取り締まろうとした比海軍の艦船に
対し、近くにいた中国の海洋調査船が妨害したことで、にらみあいが始まった。双方の外務省が相手国に対する非難声明を発表すると
ともに、応援艦船を派遣するなど緊張が高まっている。「先に撤退したほうが劣勢となる」と言われているため、28日現在も、フィリピンの
海洋警備船と中国の海洋監視船2隻が現場に残り、互いに監視しあっている模様だ。
対峙開始後、中国外務省の劉為民報道官は、中国の立場を繰り返し強調し、口頭でフィリピン側に即刻の撤退を求めた。しかし、
劉報道官の姿勢はインターネットで「弱腰」とやり玉に挙げられ、猛烈な批判を浴びている。共産党機関紙「人民日報」が運営している
サイト「強国論壇」では「口調が優しすぎて国民の怒りが伝わらない」「まるでかつての弱い清朝の政府をみているようだ」と言った書き込み
が寄せられた。
中国軍に対しても批判が寄せられた。「予算要求の時だけ元気で、今は逃げ腰か」「中国の軍は災害救援だけを担当する消防団に
なってしまった」と言った厳しい声が集まった。中国とフィリピン双方の海軍が持つ艦船の戦力を比較して、「衝突が起きれば中国軍の
圧勝に終わる」との結論を出した軍事マニアもいた。
4月17日ごろ、石原慎太郎都知事が米ワシントンでの講演で、東京都による尖閣諸島購入計画を発表したニュースが中国国内に
伝わると、世論はますます過激化し「弱腰の付けが回ってきた」「フィリピンをやっつけないと日本になめられる」といった意見が多くよせられた。
中国外務省の日本に対する抗議も「弱すぎる」とされ「東京都に対する経済制裁を」「弱腰外相を更迭せよ」といった意見もみられた。
外交問題に関する書き込みは、こうした強硬姿勢が9割を占めている。一部の軍高官も強硬的なネットユーザーの意見にあわせ、主戦論を
支持する声を挙げている。中国軍事科学研究会副秘書長の羅援少将は4月中旬、南シナ海問題に関する論文を国際情報紙に寄稿し、
「中国は今の平和な状態に最後のチャンスを与えているだけだ」と指摘した。「中国に刃向えば、必ずその報いがある。今すぐでなくとも、時期が
来れば必ず相応の報いを受けることになるのだ。フィリピンもそのことを肝に銘じておいた方がよい」と強調した。
この羅少将の意見は、ネットでは「骨のある軍人だ」と絶賛されている。
羅少将は習近平国家副主席と同じく、元高級子弟で構成する太子党に属しており、良好な関係あるとされる。今秋以降に発足する
習政権で安全保障分野で羅氏の影響力が高まるとみられる。
習近平政権下で、中国の対外政策はますます強硬になるだろう。
msn産経ニュース: 2012.4.30 12:00
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