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入国審査の列は50メートル
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写真: ▲20日午後、済州国際空港2階にある入国審査カウンターは、上海からやって来た観光客の団体で混雑していた。
済州島を訪れる外国人観光客は毎年増加しているが、入国審査の担当職員はわずか4人。空港を出るまでに2時間
かかるケースも多い。/イ・ジョンヒョン客員記者
20日午後2時30分、記者は済州国際空港に取材のため訪れた。中国浙江省寧波発の航空機から降り立った中国人
観光客約150人が、空港2階の入国審査カウンターに押し寄せると、直後に北京発と上海発の便からも合わせて340人余りの
乗客が降り立ち、入国審査カウンターの前はあっという間に500人以上の中国人観光客でごった返した。
法務部(省に相当)済州出入国管理所の職員たちが、14カ所のカウンターのうち四つのカウンターで入国手続きを開始し、
指紋確認システムに顔と指紋を入力する作業に取り掛かっていた。残り10カ所のカウンターが開いていないのは、職員が足りない
ためだ。4カ所の審査台の前にできた列は50メートルを超える。この日、列の最後尾に並んでいた中国人が入国ゲートから出た
のは、到着してからほぼ2時間後だった。
空港内の喫煙所では、待ちくたびれた観光客およそ50人がたばこを吸っており、すし詰め状態だった。疲れた表情でスーツ
ケースの上に座っている人や、並ぶのを諦めて端の椅子でうとうと居眠りをする人の姿も見られた。
寧波からやって来た観光客のウー・フイさんは「シンガポール空港では、到着から20分以内に入国審査や税関手続きが完了
する。韓国最大の観光地として知られる済州島の空港で、こんなに待たされるとは思わなかった」と不満をもらした。
済州出入国管理事務所では審査担当職員12人が交替で勤務しており、毎日8人の職員が、出国と入国それぞれ4人ずつに
分かれて審査を担当する。済州国際空港は2010年に国際線ターミナルが増設され、14カ所の入国審査カウンターが設置された。
だが、実際に入国審査を担当するのは常に4人前後だ。増設した14カ所のカウンターのうち、10カ所は「無用の長物」というわけだ。
事務所の関係者は「ここ数年間、政府に増員を要請しているが、予算の問題を理由にことごとく断られている」と話した。
特に、問題があると思われる観光客が入国する場合、行列は恐ろしく長くなる。犯罪者や不法滞在者を調査する専門の職員が
一人もいないため、不審な観光客が来ると、全ての観光客の審査が終わるまで詳細な審査ができないのだ。それが終わるまで、
同行者たちはバスでひたすら待たねばならない。
とりわけ、済州島最大の顧客となっている中国人観光客の不満は絶えない。中国人の観光ガイド、オさん(38)は「上海から済州
までわずか1時間半なのに、入国審査に2時間もかかり、あきれている。予定されていたスケジュールを中止しなければならない場合も
あるため、抗議している」と語った。
済州島を訪れる中国人観光客は、5年前の07年には17万人だったが、今年は80万人以上に達する見込みだ。このため「中国が
済州を食べさせている」という言葉も聞かれる。だが、中国人観光客は入国時から粗末な扱いを受けているというわけだ。
出入国管理事務所の関係者は「職員を20人以上増員しないと、円滑な入国審査を行うのは難しい」と語った。この関係者は
また「済州を訪れる外国人観光客が急増しているにもかかわらず、審査担当者の人数は足踏み状態だ。このままでは『韓国の観光
1番地』という呼び名に見合わず恥ずかしい」と話した。
済州=オ・ジェヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版: 2012/04/29 08:41
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