12/04/27 18:46:42.95
【ワシントン時事】日米両政府が27日(日本時間)に発表した在日米軍再編見直しの中間報告は、常に即応態勢にある
海兵空陸任務部隊(MAGTF)を現在の沖縄だけでなく、ハワイ、グアムに配置することも明記。さらに、日本から2000キロ
以上離れた、中国の防衛線上のグアムと北マリアナ諸島で日米訓練を目指すことを盛り込んだ。
MAGTFの分散配置と共同訓練の狙いは、西太平洋への外洋進出を狙う中国軍へのけん制だ。中間報告には自衛隊を
対中国戦略に取り込む米の思惑が色濃く反映されている。
国防総省筋によると、米側が合同訓練を重視する理由は二つ。一つは訓練を常態化させて米軍と自衛隊を中国の防衛線の
海域の島に実質的に「駐留」させることだ。
中国海軍は沖縄から台湾、フィリピンに至る「第1列島線」を超えて北マリアナ諸島、グアムを含む第2列島線への進出をうかがう。
米軍高官は「自衛隊が頻繁にグアムなどで訓練すれば、海兵隊のローテーション派遣と同様、地域に存在を誇示することができる」
と指摘する。グアムでは航空自衛隊と米軍との実射訓練が実施されている。
北マリアナ諸島の訓練場所として有力視されているのがテニアン島だ。同島では2003年、在沖縄海兵隊が有事を想定した
飛行場制圧訓練を実施。米軍筋は「テニアンで海兵隊と陸自が敵対勢力から離島を奪還する共同訓練を実施すれば、島しょ
防衛の抑止力を顕示できる」とも語る。
テニアンでは今年5月から6月にかけ、海兵隊岩国航空基地(山口県)の部隊150人が訓練を行う予定だ。
米側がテニアンを重視するもう一つの理由は沖縄海兵隊のグアム移転に伴う訓練場確保だ。グレグソン前国防次官補(アジア・
太平洋担当)は09年に次官補に就任した直後から水面下で日本側に、海兵隊グアム移転とセットでテニアンでの共同訓練構想を
繰り返し打診していた。
グアム移転で海兵隊は、部隊の能力を維持する訓練施設を確保できるかを懸念。淡路島とほぼ同じ広さのグアム(人口約
16万人)には軍事施設が集中し、新たな訓練場建設には制約がある。白羽の矢が立ったのがテニアンだ。
テニアンの3分の2の土地が国防総省に貸し出されているが、経済効果を期待するテニアンの地元市長は訓練場建設を支持する
意向も示している。グアムからテニアンまで約160キロ。海兵隊の高速輸送艦なら3時間弱で人員を輸送できる。上院軍事委員会の
有力者、ウェッブ上院議員もテニアンでの訓練場建設を提案している。
jiji.com: 2012/04/27-18:29
URLリンク(www.jiji.com)