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［北京／マニラ ２３日 ロイター］ 独立系シンクタンクの国際危機グループ（ＩＣＧ）は２３日、中国が近隣諸国との間で
抱える南シナ海の領有権問題について、中国の政府機関同士による政策や予算をめぐる争いが、同問題を悪化させる
恐れがあると警告した。
ＩＣＧは報告書で、中国で南シナ海の領有権問題を担当する政府機関は少なくとも１１に上るとし、同機関の間で連携が
強化されていないことも、領有権問題の平和的解決を複雑化させていると強調した。
ＩＣＧは、これらの政府機関は当初、国内政策を実行するために設立されたが、現在では外交政策を担当しており、これが
連携強化の上で大きな問題になっていると指摘。また、南シナ海沿岸部の地方政府は、観光促進など利益を優先した
計画を明らかにしており、領有権をめぐる緊張をさらに高めているとした。
また同シンクタンクは、「２００９年以来緊迫している南シナ海の領有権問題は、中国と東南アジアの近隣諸国との外交
関係に大きな打撃となっている」とした。１１年半ば以降に関係修復を目指した外交努力が重ねられてきた一方で、中国
国内での連携問題が存在することから、長期的には南シナ海では不安定な状況が続くとの見方を示した。
原油・ガス資源が豊富で主要船舶の航路でもある南シナ海については、中国はフィリピン、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、
台湾と領有権を争っている
REUTERS: 2012年 04月 23日 17:49
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