12/04/20 23:34:53.20
∞中国:薄熙来氏の「打黒」政策で冤罪多発 元弁護士が告白
中国・重慶市で展開された「打黒(暴力団摘発)」キャンペーンの一環で証拠捏造(ねつぞう)の罪を
かけられ、服役した経験を持つ元弁護士の李荘(り・そう)氏(48)=北京市在住=が19日、毎日新聞
などのインタビューに応じた。「打黒」は、失脚した薄熙来(はく・きらい)前重慶市共産党委書記(62)
が積極的に推し進めていた目玉政策だが、李氏は冤罪(えんざい)や証拠捏造、自白強要が横行して
いたと指摘。薄氏に近い市幹部がまだ要職にあり、冤罪の当事者の多くが依然声を上げられずにいる
との見方を示した。【北京・工藤哲】
--なぜ拘束されたのか。
◆重慶市で暴力団のボスと指摘された人物の弁護をしたからだ。彼はオートバイ販売などを手がける
一方、銃の不正売買などが疑われ、数十億元を没収されていた。しかし彼はまじめな人物で、暴力団と
は関係がなかった。無罪だと思ったが、自分まで証拠を捏造した疑いをかけられた。
--拘束後の状況は。
◆取り調べの担当者9人が3人ずつ3グループを作り、三日三晩尋問された。コンクリートで固定され
た椅子に座らされ、睡眠を許されず、口にしたのはインスタントラーメンと水だけ。別の人間は殴られた
り、強い照明で照らされ続けた。
拘束された直後、薄氏の当時の側近だった王立軍氏と話す機会があり、私が「『打黒』には賛成だが
『黒打(誤った捜査)』には反対だ」と突っかかると、王氏は「弁護士だからといって警察が攻められない
と思うなよ」と言っていた。
--摘発の中には多くの冤罪があったと批判されているが、実際にはどのくらいあったのか。
◆5000人以上が摘発されたとされるが、実際はその10倍はいた。何万人もの人間が拘束され、大
部分がその後、釈放された。つまり、疑わしい人物がいると、その家族や従業員まで一網打尽にしたの
が特徴だ。周囲の人間まで拘束したのは、彼らが、冤罪の証拠を握っていたからだ。私のような弁護士
が拘束されたのも、無罪の証拠を暴露されることを懸念したためだろう。不当に拘束された当事者が多く
いるが、薄氏に近い市幹部がまだ要職におり、真相を語れずにいる。
--薄氏の「打黒」とは何だったのか。
◆薄氏自身の政治的実績を作るためのものだった。しかし一連の薄氏や王氏の行動は個別現象ではない。
中国は権力者を監視することができず、多くの要因が複雑にからんで引き起こされたものだ。
★薄熙来氏をめぐる出来事 中国・重慶市の薄熙来・市共産党委書記の腹心だった王立軍副市長が2月
2日、兼務していた公安局長を解任され、4日後に四川省成都の米総領事館に駆け込んだ。薄氏は秋の党
大会で最高指導部入りを目指していたが、3月に市党委書記を解任され、その後、党政治局委員などの職
務も停止された。また知人の英国人ビジネスマン殺害に関与した容疑で薄氏の妻が拘束され、薄氏も取り
調べを受けている。
★打黒 中国語で「黒社会(暴力団)摘発」の意味。薄熙来氏が重慶市共産党委書記時代の09年から
積極的に推し進めたことから薄氏の政策の代名詞となった。側近の王立軍副市長兼公安局長(当時)が取
り仕切り、黒社会のリーダーや、それに連なる市幹部を次々に逮捕し、死刑などにした。検挙は5000人以
上、違法とされた多額の資金が押収された。だが、実際には薄氏の実績作りが主目的で、相当数の冤罪
(えんざい)が含まれていたとの批判も出ている。
ソース:毎日jp 2012年04月19日 21時26分(最終更新 04月19日 21時33分)
URLリンク(mainichi.jp)
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