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韓国総選挙 対北で賢明な選択をした
韓国の総選挙で、予想を覆し与党が過半数を維持して勝った。議席数では与党が減り野党が増えたのだが、
実質的には「与党の勝利、野党の敗北」である。事前には、野党絶対有利がいわれ、与党の過半数割れは
確実とされていたからだ。
李明博政権末期で動揺しつつあった国内政局はこれで当面、安定する。とりわけ、この地域の最大課題であ
る北朝鮮問題で、日米韓3国協力体制は維持される。韓国国民は賢明な選択をした。
韓国の野党は、発効したばかりの米韓自由貿易協定(FTA)、済州島海軍基地建設、
北朝鮮に対する制裁のいずれにも反対し、反米・親北路線で知られる。
とくに対北政策では、一昨年の延坪(ヨンピョン)島砲撃などの軍事挑発について「北との対話・支援・交流に
消極的な李明博政権が悪い」と主張し融和姿勢が目立つ。脱北者救援をはじめ人権問題には冷たい。
野党陣営が勝利した場合、これまでの日米韓協力体制への影響は必至で、対北包囲網に穴が開くことは
避けられなかった。北朝鮮が連日のように、韓国の与党を非難し、野党支援をしていたのはそのためだ。
最大野党の民主統合党は、金大中・盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権を受け継いだ親北・革新系だが、今回、
より急進的な親北・左翼政党の統合進歩党と提携し過半数を狙った。
韓国政治がそうした野党勢力に支配されることへの不安、不満は当然、存在する。「長距離ミサイル騒ぎ」の
影響はなかったようだが、保守層の票が危機感から与党セヌリ党に結集したとみていい。
韓国国民の政治的バランス感覚の結果といってもいいだろう。
韓国は12月には、政治本番の大統領選を迎える。与党は今回、大衆的人気を背景に、「選挙に強い」
といわれる朴槿恵(パク・クネ)・非常対策委員長の陣頭指揮で逆転勝利に成功した。「初の女性大統領」を
目指す彼女にとっては、願ってもない結果だ。
韓国はすでに経済規模で世界10位前後の経済大国だ。先ごろ世界の首脳を集めて「核安全保障サミット」を
開催するなど国際的影響力も広がり、同時に責任も大きくなっている。
今回の選挙結果は韓国が置かれた国際的環境にふさわしい。
次期大統領選に向けても「絶妙の政治的バランス感覚」を期待する。
産経ニュース 2012.4.13 03:11
URLリンク(sankei.jp.msn.com)