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昭和シェル石油と太陽石油は10日、韓国石油大手GSカルテックスの石油化学製品の
設備増強計画に参画すると発表した。GSが2014年末に製造設備を世界最大規模に
拡張するのにあわせ、原料供給などで協力する。韓国の安いインフラコストを生かし、
日韓石油大手が石化分野で事業協力する例が広がってきた。
GSが韓国南部の麗水市にある石油化学コンビナート内で、石化製品パラキシレンの
年産能力を135万トンから235万トンに引き上げる計画に参画する。合弁設立の有無
や各社の投資負担など協力関係の詳細は今後詰めるが、総事業費は500億~600
億円規模になる見通し。
パラキシレンは合成繊維やペットボトルの基礎原料で、中国、インドなどで需要が
急拡大している。昭和シェルと太陽石油は中国市場での実績もあるGSと組み、製造・
販売の関与も検討する。
昭和シェルは山口県と三重県、太陽石油は愛媛県の製油所でパラキシレン原料を
生産する。この原料はガソリン基材を使うため、内需が減るガソリンを石化原料に
振り向けられる利点もある。
日韓の石油大手では、韓国でのパラキシレンの合弁生産投資が相次ぐ。JX日鉱
日石エネルギーは昨年8月、SKイノベーションと合弁設立で合意し、14年に年産
能力100万トンで生産を始める予定。コスモ石油はヒュンダイオイルバンクとの合弁
会社を通じ、現在の年38万トンを13年に同118万トンに増強する。
ともに韓国の安い法人税などインフラコストを生かし、中国市場を攻略する。原油高
で石化製品の原料費が高止まりするなか、合弁で大規模設備を運営しコスト競争力
を高める狙いもある。
ソース:日本経済新聞
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