12/04/01 17:29:58.65
「文化財強盗」を追い続けて28年、文化財庁のカン・シンテ氏に聞く
「田舍であればどこにでも一つはあった喪輿(もこし=遺体を乗せ、墓地まで運ぶ輿)が、今では
ほとんどが盗まれてしまいました。喪輿に使用される『竜頭』のような装飾品が、収集家たちの
ターゲットになっているからです」
文化財庁のカン・シンテ事犯取締班長(59)は、28年にわたり盗まれた文化財を追い続けてきた
同分野きってのベテランだ。
今年2月、大田地方警察庁が発表した大規模な文化財窃盗事件も、カン班長の手を経て糸口を
探り当てたものばかりだ。カン班長は、文化財庁の前身に当たる文化財管理局に勤務し始めた
1984年以来、窃盗犯を追い続けてきた。
2月20日、カン班長が勤務する大田政府庁舎1棟文化財庁を訪ねた。そこでカン班長は「大田地方
検察庁特別司法警察官吏」と書かれた身分証を見せてくれた。机には「捜査実務要覧」といった本
が数冊置かれていた。文化財庁の所属でありながら、文化財の窃盗犯を張り込み、逮捕し、取り
調べまでを行う権限が与えられている。
カン班長は「文化財をめぐる犯罪にも流行がある」と話す。「日本の植民地時代には主に盗掘が
流行し、1970年代には腹装遺物(仏像の腹の中に入っている遺物)のような寺院仏教文化財が
集中的に狙われた。1980年代には富裕層の庭園の装飾品として使われた十二支神石や文人石
のような墓の石物が数多く盗まれた。2000年代以降は警備の手が届かない書院や郷校(朝鮮
王朝時代の地方教育機関)、祠堂(しどう)、宗家(氏族の長の家系)がターゲットになった」
2010年6月、カン班長に国立民族博物館から電話があり「李氏文集の木版は市場に出回るような
品物ではないと思うが、一応調べてほしい」との依頼を受けた。民俗博物館に高麗時代末期の
文人、陶隠・李崇仁(ドウン・イ・スンイン)の文集木版72点を3500万ウォン(約252万円)で売りたい
という人物が訪ねてきたが、信じていいのか分からないとの話だった。そこでカン班長が調査した
結果、同木版は星州李氏の斎室に保管されていたもので、30年前に盗まれた品物だということが
判明した。
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朝鮮日報 2012/04/01
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