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∞【正論】拓殖大学客員教授・藤岡信勝 河村氏への反響に時代の変化が
名古屋市の河村たかし市長は2月20日、市役所を訪れた中国共産党南京市委員会の幹部に「通常
の戦闘行為はあったが、いわゆる南京事件はなかったのではないか」と語った。さらに、「歴史に関する
討論会をしてもいい。互いに言うべきことを言って仲良くしていきたい」と呼びかけた。この河村発言を
めぐって、さまざまな反響が、日中双方に生まれている。
≪人気取りの思いつきに非ず≫
河村氏が人気取りの思いつきを口にしたかのように受け取られるコメントも、日本の新聞に載った
りしたが、実は、氏の問題意識の原点には、父親から体験談を聞かされていたということがある。
河村氏は衆議院議員時代の平成18年6月13日に、「いわゆる南京大虐殺の再検証に関する質問
主意書」を政府に提出している。この質問主意書によれば、氏の亡父、河村●男(かねお)氏は歩兵
伍長として、終戦直後の昭和20年8月16日に、南京に到着し、翌年1月まで同じ部隊の約250人の
メンバーと同市郊外の寺に滞在した。●男氏はこの間、彼(か)の地で大変手厚く遇されて、それに
よって生きながらえることができたと感謝していた。
そこで、戦後50年の年に、戦友たちは当時の南京市民のもてなしへの感謝の気持ちとして寄付金
を募り、同市に1000本の桜を寄贈した。その植樹から10年目に当たる平成18年には、河村たかし
氏自身が南京を訪れ、改めて感謝の思いを伝えている。その際に南京事件記念館も訪問したという。
河村氏の疑問はそんな自身の経験から発している。「彼の地において(昭和12年に)大虐殺が行わ
れていたのであれば、そのわずか8年後にこのような心温まる交流が実在し得るとは思えない。そこ
で、いわゆる南京大虐殺事件について再検証すべきではないかと思うに至った」というのである。
≪国会での質問主意書の成果≫
質問主意書では次の7項目にわたり疑問点が述べられている。
(1)歴史教科書のほとんどが南京虐殺を記載し、中には20万人虐殺という記述もあるが、これは
日本政府の見解と理解してよいか
(2)東中野修道著『南京事件-国民党極秘文書から読み解く』では、市民虐殺を告発した西洋人
の著書は、国民党中央宣伝部の制作した宣伝本だったことなどが示されているが、このような新たな
研究成果を、政府は把握し歴史の再検証作業を行っているか
(3)「非戦闘員の殺害は否定できない事実」という政府見解や教科書記述の根拠は何か
(4)当時の関係者の聞き取り記録を政府は取得しているか
(5)政府見解には再考の余地はないか
(6)証拠写真として通用するものは1枚もないとの指摘があるにもかかわらず、記念館にそれら
の写真が展示されていることをどう考えるか
(7)記念館を利用した反日感情増大政策は日中友好に悪影響をもたらすと考えるが、それを取り
除くための努力をしているか
これに対する政府答弁書は、(1)について、「非戦闘員の殺害又は略奪行為等があったことは否
定できない」としつつ、教科書検定は「国が特定の歴史認識や歴史事実を確定するという立場」では
なく「検定の時点における学説状況等に照らして」行うとした。
>>2に続く
ソース:MSN産経ニュース 2012.3.13 03:18
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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