12/02/18 23:48:53.26
クレジットカード会社が先制的な資金確保に乗り出している。
低金利基調が続いている現状を最大限に活用して今後の金利引上に対応しようということだが、資産健全性悪化への懸念も出ている。
18日与信業界によると、昨年カード会社の社債の発行が大幅に増えた。
三星・現代・新韓・KB国民・ロッテ・ハナSKカードのカード会社6社の社債発行規模を見れば、昨年3月末には33兆8000億ウォン(約2兆3849億円)
だったのが、6月末には35兆ウォン(約2兆4696億円)、9月末には36兆ウォン(約2兆5402億円)と着実に増加している。
9月末基準で36兆ウォン(約2兆5402億円)という社債発行規模は、前年同期の23兆3000億ウォン(約1兆6441億円)に比べ56.5%もの増加を
記録しており、僅か1年間に13兆ウォン(約9173億円)近く増やしたことになる。
社債は、カード会社の調達資金の約72%を占める最も重要な資金調達調達手段だ。カード会社の社債発行の増加はハナSK・現代・ロッテカード
の各社が主導した。
ハナSKカードの昨年9月末時点での社債発行額は3兆2750億ウォン(約2311億円)で、前年同期の1兆3620億ウォン(約961億円)に比べ何と
146.1%も増加している。特にハナSKカードは、昨年SKテレコムから譲り受けた端末の割賦債権をもとに5兆4333億ウォン(約3834億円)の資産
担保証券(ABS)(※1)を発行するなど、資金調達を大幅に増やした。
ハナSKカード関係者は「売上増加などの営業規模拡大による資産増加によるもの」とし「新設の会社なので流動資金の必要性が高まった」と話した。
ロッテカードも社債の発行が大幅に増えた。昨年9月末時点での社債発行規模は3兆7108億ウォン(約2618億円)で、前年同期の2兆7303億ウォン
(約1927億円)に比べ37%の増加だった。
現代カードも昨年9月末時点で6兆938億ウォン(約4300億円)の社債を発行して、前年同期の4兆7590億ウォン(約3358億円)から27.6%増えた。
昨年のカード会社の社債発行の急増は、否定的な景気展望に伴う先制的対応の性格が強い。今年の景気低迷が予想されるので、資金確保の
可能な時期に最大限かき集めておく必要があったという意味だ。
カード会社関係者は「景気が厳しくなるので資金を増やした」として「長期的な物量を確保するためという側面もある」と述べる。また、この関係者は
「(昨年は)低金利状態で資金調達環境に恵まれていた」として「今年は金利引上要因もあったので、先制的に資金を確保する必要があった」と
付け加えた。
だが一部では、カード会社の社債増加が返済時期が到来する2~3年後の資産健全性毀損要因になる可能性があるという懸念も出ている。
或る業界関係者は「世界的金融危機で市場不安が続く中、大規模な社債の発行はカード会社の資産健全性を疑わせる要因ともなる」としながら
「与信専門金融法改正など、カード営業拡大への規制強化が為されている点を考慮すると、カード会社自身が内実を期する経営をしなければ
ならないだろう」と話した。
中央日報/韓国語(2012/02/18 08:30)
URLリンク(article.joinsmsn.com)
※1 資産担保証券(ABS)
Asset Backed Securities
企業自身の持つ信用度や価値などではなく、債券や不動産などの資産そのものを担保にして発行される債権。
資産の持つ信用度に対しての投資になるため、企業自身の信用度よりも多くの資金を調達することが可能。
コマーシャルペーパー(CP)などがこれ。