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∞「MAKIYO事件」にみる 台日メディアの違い
（東京－台北 16日 中央社）日本人男性が2日深夜に台北市内でタクシー運転手に暴行し、同乗し
ていた台日ハーフタレントのMAKIYOとともに逮捕・起訴された事件は、1週間以上にわたり台湾の
あらゆるメディアのトップニュースを独占した。一方で、2人の日本人がかかわったこの事件を報じ
た日本メディアは少ない。
事件発覚当初に両者が開いた記者会見が不誠実で虚偽の説明があったこともあり、同件は通常
の芸能や事件報道の程度を超え、台湾中を巻き込んだ社会的論争に発展した。日本メディアは
なぜこの「重大事件」を取り上げないのかと疑問視する声も少なくなかった。
しかし、日本の台北特派員は「報じる価値は低い」と口を揃える。当事者はいずれも、日本から見
れば海外旅行中の一般男性と、女性在外邦人に過ぎない。外国人の逮捕・起訴は珍しいことでは
なく、世界では毎日、重要な出来事が起こっている。深刻な殺人案件や、日本社会に大きな影響
力のある人物などでない限り、こうした事件を国際ニュースとして扱う必要はない、というのが大手
日本メディアの基本的な共通認識のようだ。
今回の事件は、台日間の報道や世論、社会のあり方の違いを示す1つの指標だったと言える。しか
し日本メディア関係者らは、過剰で根拠のない報道も多かった中で、台湾社会には「暴走」を食い
止める冷静な修正力もあると指摘している。
「MAKIYO」報道は沈静化しつつあり、台湾メディアはここ数日「台湾系米国人NBA選手の活躍」
一色だ。台湾の報道が完全に自由化されたのは、1990年代後半。台湾メディアは、商業理論と
世論の修正力との間で揺れ動きながら、これからも変化して行くのだろう。
ソース：中央社日文新聞フォーカス台湾 2012/02/16 19:23:50
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