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○潘基文国連事務総長 2期目の指導力 世界が注目
国連の潘基文事務総長=写真=は25日、2期目の任期(5年間)開始に合わせ
国連総会で所信表明を行った。「今こそ、われわれが欲する未来を創るときだ」。
こう強調した潘事務総長は自らの重要課題とする北朝鮮問題のほか、シリア
情勢などにどんな指導力を発揮するのか注目されている。
「朝鮮半島の平和と安全のために取り組む所存だ」。潘事務総長は先月19日、
北朝鮮の金正日総書記死去を受けた声明でこう強調した。
韓国出身の潘事務総長にとって、北朝鮮問題は「次元が異なる重要課題」(外交筋)。
就任時には自ら北朝鮮を訪れる意思も示す一方、一昨年にはパスコー政治局長
(事務次長)を事務総長特使として北朝鮮に派遣。昨秋も同国の食糧不足改善に
向け、人道問題調整官を派遣するなど、国連の積極的な関与を印象付けた。
ただ、特使を派遣したとはいえ肝心の核問題をめぐる6カ国協議の枠組みに
国連が直接入れる状況にはなく、協議再開は暗礁に乗り上げたまま。加盟国から
「(北問題では)歴代事務総長よりもやるべきことはした」との評価もあるが、
そもそも「安全保障理事会を超える力は事務総長にはない」(別の外交筋)と
安全保障面での権限の限界も指摘されている。
一方、昨年末に成立した2012~13年の国連通常予算で14年ぶりの減額が
実現したことについて潘事務総長のイニシアチブを称賛する声は少なくない。
「世界経済の実情を知るべきだ」。潘事務総長は厳しい経済情勢を加盟国に
こう強調、開発途上国や国連事務局内の反発も抑え、予算削減という「公約」を
成し遂げた。米国に次ぐ2番目の国連予算拠出国である日本も歓迎した。
潘事務総長が今、直面する最大の課題はシリアだ。反政府デモへの弾圧を
続けるアサド政権に対し、安保理は昨年8月に法的拘束力のない議長声明で
アサド政権を非難しただけにとどまっている。
常任理事国の中国とロシアがシリア問題への介入に消極的なためで、潘事務
総長は今月18日、「結束が必要なときに安保理が分断されている」と懸念を
示し、中露両国を間接的に批判した。
これまで中国の人権問題など、常任理事国への批判は極力避けてきただけに、こ
の発言には驚きの声も上がった。異例ともいえる発言の背景には「事務総長は
2期までが通例となっており、大国の存在をあまり恐れなくなった」(国連事務局筋)
という事情もあるとみられ、今後は“独自色”を出す機会も増えそうだ。
☆写真:25日、国連本部で、所信表明演説後に記者会見する潘基文事務総長
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
□ソース:産経新聞
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