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●中国の軍事力増強、韓国の対応は
韓国軍、西海での「対中国戦力」構築に腐心
中国の空母に備え、小型潜水艦・超音速巡航ミサイルを検討・開発
中国の国防予算は年16%増、2010年には917億ドル投入
実際の金額は発表の2-3倍か…米国の軍事力に比べ50年以上の遅れ
画像(周辺国海上兵力比較図、列島線の解説など)
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「中国の軍事力は、2050年以降にようやく米国と競えるようになり、総体的には70年または80年ごろになってやっと米国の軍事能力に追従できるとみている」
これは、中国科学院が08年に発表した『中国現代化報告書』に書かれた、中国の軍事力に関する評価だ。今世紀末までは、軍事的な面で中国が米国を
追い越すのは難しいだろうというわけだ。これに対し一部からは「誇張」ではないかという評価も出ている。
実際、過去数年間の海軍・空軍や宇宙・ミサイル分野での中国の成長は、目を見張るものがある。中国は、1998年にウクライナから購入した排水量6万7000トン級の
空母「ワリヤーグ」を改造し、昨年試験航海を行った。また、独自で空母を建造し、15年ごろに進水するという見方もある。
中国の大洋海軍建設計画が象徴的に表れているのが、1980年代に当時の劉華清・海軍司令官の発表した「島鏈」戦略だ。島鏈とは、「島の連なり」を意味する
海洋防衛の境界線で、「列島線」とも訳される。「第1列島線」は沖縄-台湾-南シナ海を結び、「第2列島線」は米領サイパン-グアム-インドネシアと続く。
当時、劉司令官は「2010年までに第1列島線内の制海権を確立して内海化し、20年までに第2列島線内の制海権を確保し、そして40年までに米海軍の太平洋・
インド洋支配を阻止する」と公言していた。
過去20年間、中国の国防予算は年平均16.2%の割合で増加しており、2010年の公式発表額917億ドル(現在のレートで約7兆500億円、以下同じ)を基準にすると、
世界第2位の水準になる。米国など西側諸国では、中国の実際の国防費は公式発表を2―3倍上回ると推定している。
しかし中国の兵器レベルや、戦略兵器の規模、国防費などを見ると、今後30―50年以内に米国に追い付くのは難しいとの評価が多い。
英国の国際戦略研究所(IISS)が10年末に発行した報告書によると、制海権の尺度となる海軍艦艇の総トン数(艦艇の排水量の合計)は、
米海軍が312万1014トンに達し、この数字は中国を含む第2位から14位までの全国家の合計よりも多い。中国の艦艇の総トン数は68万トン。
また、08年の米国の国防費は6070億ドル(約46兆6900億円)で、全世界の国防費の4割を占めており、中国を含む第2位から10位までの国家の
国防費を全て合わせた額よりも多い。
軍事専門家らは、中国の国防科学技術を米国と比較した場合、通常兵器分野は30年、核兵器は20年、宇宙航空分野は10―15年程度遅れているとみている。
イ・チャンヒョン韓国国防研究院国防専門研究委員も「02―07年の段階で、中国の主な通常兵器の94%はロシアから導入したもの。当分は、米国との格差を
大きく縮めるのは困難だろう」と語った。
こうした中国の軍事力増強に対し、韓国軍当局は、多角的な対策に腐心している。中国が空母を実戦配備した場合に備え、韓国は、有事の際に空母を攻撃できる
超音速対艦巡航ミサイルを開発中で、また小型潜水艦を建造する案も検討している。西海(黄海)のような浅い海では、探知されにくい小型潜水艦が必要だからだ。
韓国軍が90年代半ば以降、イージス艦・早期警戒機など先端兵器の戦力増強を推し進めたのも、実際は北朝鮮ではなく、統一後に中国や日本などの軍事的脅威に備えるためだ。
しかし、韓国軍の関係者は「現実的に、中国の急激な軍事力増強に対し、軍事力だけで対応するのは限界がある。韓米同盟を根幹としながらも
中国とさまざまなレベルの軍事協力を模索する、新たな次元の安全保障戦略を打ち出す必要がある」と語った。
ユ・ヨンウォン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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