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提案された韓国銀行への3大課題―
「ウォンの国際化」「大規模なプロジェクトファイナンス」「ベンチャーキャピタル力の強化」
キム・ギファン(※1)ソウル・ファイナンシャル・フォーラム(※2)会長は、韓国の金融市場の発展のために3つの政策
課題を提示した。
先ず「ウォンの国際化」だ。
世界10大貿易規模にも関わらず依然としてローカルカレンシー(自国通貨)に留まっているため国際的取引の過程で
不便であり、特に経済危機の度に価値の急変動が発生し安定した経済運営目的への大きな脆弱性となっているという
のがキム会長の説明だ。キム会長は、「ウォンを国際化させると管理が難しくなると韓銀は言うが、一国の中央銀行が
その程度の役割もこなせないのなら存在意義がない」として「輸出好調によるドル流入の増大、及びそれに伴う通貨価値
変動によるインフレ圧力の減少など、実際にはより一層容易な経済運用が可能になるとの側面がある」と説明した。
彼はまた「国民が自国通貨による海外投資を本格化させれば、国内金融業界のレベルが全般的に向上する」としながら、
「急いでウォンの地位を引き上げねば、アジア圏ですら、日本円と人民元に押され三流通貨に転落しかねない」と警告した。
「大規模プロジェクトの資金調達能力の強化」も必要だと彼は指摘した。
資金調達能力を育てなければ、今後の海外大型プロジェクトの受注機会が大幅に制限されるというのが彼の説明だ。キム
会長は「過去、オイルマネーの豊富な中東地域での大型プロジェクトを受注する際には別の資金調達力は必要なかった」と
語るが、「しかし最近の受注地域はアジア圏などに拡大しており、資金調達能力がますます重要になっている」と述べた。
次いで、「一部の金融機関が資金調達能力の拡大に乗り出しているが、まだ大幅に不足している」とし、「今後は資金調達力が
なければ、海外大型プロジェクトの受注が困難になる」と展望を述べた。
「ベンチャーキャピタルの不在」も問題点に挙げた。
経済の新しい成長動力として作用するベンチャー企業を育てるシステムが不在であるため、経済界の早老化が加速していると
いうのが彼の説明だ。彼は、「我が国は米国シリコンバレーなどのベンチャーキャピタルが十分に成熟していない」として「特に
ベンチャー資金が(民間による)投資より(銀行などによる)融資が中心なっているため、ベンチャー企業が成長し難い」と分析した。
彼は「シリコンバレーのベンチャー企業は主に、既存の会社が特定事業を持ってして立ち上げる形が多い」としながら、「この方式
ならば、それだけ失敗の確率は減らせ、既存の会社も投資収益を共有出来るシステムになっている」と説明した。
イーデイリー/韓国語(2012/01/18 10:00)
URLリンク(www.edaily.co.kr)
※ キム・ギファン
元KB国民銀行副頭取、現KB持株会社副会長。
つい最近、「李明博の経済政策は落第点」「彼の政策は70年代と変わっていない」「実体経済に傾倒し過ぎ」「金融では三星やLG並の
大企業が生まれてないのがいい証拠」「韓国は製造業回帰より、金融に力を入れるべき」「欧州金融機関の力が弱まったのに、韓国が
その間隙に入れてないのは情けない」と主張。
仮想経済(金融業)推進派で、実体経済については「時代遅れ」と切って捨てる。
※ ソウル・フィナンシャル・フォーラム(SeoulFinancialForum)
2001年10月に結成された非営利社団法人。
その目的は「韓国を北東アジアの国際的な金融中心地にする」こと。
銀行の常務以上クラスや財閥の役員クラス、及び経済評論家が参加。