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∞外国人の参政権 「容認」導く設問 昨年の公務員・行政書士試験
人事院が昨年実施した国家公務員の採用試験で、最高裁が外国人参政権を憲法上問題ないと容認
しているかのように判断させる出題があったことが7日、分かった。国家資格の行政書士試験でも同様
の出題があった。参政権付与を推進する偏った解釈を広める可能性があり、識者から問題視する声が
上がっている。
問題は、平成23年6月に大卒者を主な対象にした国家公務員II種の採用試験で、専門試験の憲法に
関する設問として出された。
参政権について「妥当なもの」を5つの選択肢から選ばせ、「(外国人に)選挙権を付与することは、
憲法に違反する」という記述を「妥当でない」と判断しなければ、正答が導けなくなるようになっていた。
また行政書士試験での問題は、全国の都道府県知事から委託された「行政書士試験研究センター」
(東京)が作成し、23年11月に実施された。参政権をめぐる5択から「妥当でないもの」を選ばせる設問
で、「(外国人参政権の)実現は基本的に立法裁量の問題である」との記述について、「妥当である」との
判断を要するものだった。
いずれの設問も、2年に大阪で永住資格を持つ在日韓国人らが選挙権を求めて起こした訴訟につい
て、最高裁が7年2月に出した判決を踏まえる形で出題されていた。
判決では「参政権は国民主権に由来し、憲法上日本国籍を有する国民に限られる」とし、原告側の
敗訴が確定した。
ただ、拘束力を持たない判決の「傍論」で、在日外国人に地方参政権を付与することは「憲法上禁止
されているものではないと解するのが相当」などと意見が盛り込まれ、傍論が参政権付与を推進する
主張の根拠とされてきた経緯がある。
人事院は「議論があることは承知していたが、参政権付与は憲法上禁止されていないとする教科書
も多くある。それらの教科書に基づいて受験者が学習していると考え出題した」と説明している。行政
書士試験研究センターは「傍論も判決の一部という前提に立ち、出題に問題はないと考えている」と
話している。
外国人参政権をめぐる傍論に基づいた設問は、22年の大学入試センター試験でも出題され、識者
から問題視する声が上がっていた。
百(もも)地(ち)章日大教授(憲法学)は「判決は外国人参政権が憲法に照らし認められないという
立場。傍論の一節を判決の趣旨と捉える解釈は通説といえないにもかかわらず、広く普及した学説
であるかのように出題することは不適切だ」と指摘している。
◇
■最高裁判決の傍論 平成7年の判決は本論で参政権を否定しながら、本文と関係なく、法的拘束
力もない傍論部分で「憲法上禁止されているものではない」とした。傍論を根拠に「最高裁が外国人参
政権を容認」との趣旨で説明する教科書もある。傍論の盛り込みに関わった園部逸夫元最高裁判事
は22年、産経新聞の取材に「(在日韓国人などへの)政治的配慮があった」などと語っている。
ソース:MSN産経ニュース 2012.1.8 08:26
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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