12/01/04 09:11:43.02
2012年01月04日07時30分
提供:朝鮮日報
急成長で世界シェア5位の座を固めた現代・起亜自動車と、世界首位の座から陥落したトヨタ
自動車が発表した今年の経営戦略は対照的だ。現代・起亜自は販売台数の伸びを1けた台に抑えた
「減速経営」、トヨタは20%の販売増を柱とする「攻撃経営」をそれぞれ宣言した。
現代・起亜自は、今年の世界景気が鈍化するとの見通しに注目している。トヨタが品質問題で
大規模なリコール(回収・無償修理)に直面したことを教訓に「成長の痛み」を未然に防ぐ
意味合いもある。一方、昨年の東日本巨大地震で業績不振に陥り、3年ぶりにゼネラルモーターズ
(GM)、フォルクスワーゲンに抜かれたとみられるトヨタは、一気に形勢逆転を狙う。
トヨタは最近、今年の世界での販売台数を前年比20%増の848万台とする目標を発表した。
2007年の実績を上回る過去最高の数字となる。2000年代に入り、トヨタの販売台数が2けた台の
伸びを示したのは、03年と04年だけだ。08年、09年、11年はマイナスだった。トヨタ関係者は
「昨年第3四半期から生産設備の大半が正常化し、今年は新型カムリ、小型ハイブリッドカーの
「プリウスc」(日本名・アクア)が人気を集めるとみられ、目標達成は可能だ」と説明した。
一方、現代・起亜自は「今年の成長は6%で十分だ」と余裕を見せている。海外工場の大半で
稼働率が100%を超えており、無理な拡張や順位争いで品質管理に問題が生じることを懸念して
いるからだ。鄭夢九(チョン・モング)現代自グループ会長は2日の仕事始めで「各国にある
生産工場と販売会社の間で有機的な意思疎通と協力体制の構築が大切だ」と強調した。同社の
販売台数は09年に10.5%、10年に23.7%、11年に14.8%と3年連続で急成長を遂げたが、一方で
組織に疲労が重なっていることも事実だ。今年はアバンテよりソナタ、ソナタよりグランジャーと
いう具合に高級車販売に力を入れ、1台当たりの販売単価を高めることに努める。
産業研究院のチョ・チョル研究委員は「今年は中国、インドでも新車需要の伸びが1けた台と
なるほど、景気見通しが暗いため、(量よりも)質を重視する方が安全だ」と指摘した。
しかし、トヨタがこれまで現代・起亜自が成長基盤としてきた新興市場に攻勢をかければ、
現代・起亜自の戦略の見直しが避けられない見通しだ。日本のメディアによると、トヨタは今年
から中東、アフリカで現地の生産設備を借り、半完成品を組み立て、販売を行う現地化戦略を取る
計画だという。円高を避け、生産コストを下げる狙いがある。これにより、新興市場での販売を
海外販売全体の45%まで引き上げる構えだ。
大林大自動車工学科の金必洙(キム・ピルス)教授は「アフリカではトヨタと現代自のシェアは
1ポイント前後の差しかなく、競争は激しい。新興市場でトヨタが攻撃的な戦略を取れば、市場を奪
われる可能性がある」と指摘した。
URLリンク(news.livedoor.com)