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326 :地震雷火事名無し(奈良県):2014/08/10(日) 00:07:30.70 ID:nlfqQI8X0
デジタル化してからというもの、アメリカでは3Dアニメしか作られなくなりました。ディ
ズニーはもともと三次元を志向していました。戦前のアニメでも三次元の動きをもとに作
られています。それゆえ、それが技術的に容易になれば、そちらに移行するのは当然なのか
もしれません。彼らに二次元への愛はないのでしょう。声優に俳優を起用していることも三
次元への志向の一環とみることができます。しかし、日本ではデジタル化しても3Dにはな
らず、二次元に固執しています。今のところ3Dアニメの成功例はありません。
しかし、デジタル化してコンピューターで作画が行われるようになり、変わったことがない
わけではありません。キャラクターが記号の寄せ集めである点は変わらないものの、その記
号が、手塚的な記号からいかにも人工的な記号に変わりました。「動物化するポストモダン」
はこのような記号の変容のもとに書かれているといえましょう。
それに伴って声も変わりました。沢城みゆきに象徴されるようないかにも人工的な声がメ
インストリームになりました。かつてのアニメ声は線が太かったように思われますが、沢城
の声は線が細いです。そして、脳を直接刺激するような声です。絵に合わせて、声も変わっ
たのでしょう。
しかし、人工的なキャラクターが出てくると同時に、体つきが人間とそれほど変わらない自
然なキャラクターも現れてきました。これに対応するような声も出てきています。沢城と同
じ85年度カルテットのひとりである名塚佳織はこういってよければ自然な声を出していま
す。棒読みであるといえばそれまでですが、人工的な声の対極であるといえましょう。
対立するものは同時に現れるようですが、沢城と名塚はそのようなものでしょう。しかし、
それらには通底するものがあるのかもしれません。沢城の人工的な声は脳を直接刺激する
ような声であり、(脳という)自然に基づいているといえるからです。そのようなものは3
Dでは作れないのかもしれません。