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★6億円貢ぐ 送金350回 キャバクラ女性「がん治療費を、会えないけど」
・勤務先の金をだまし取ったとして、警視庁が十一日に電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した
埼玉県朝霞市の元会社員栗田守紀(もりとし)容疑者(33)は、キャバクラの女性店員(30)に
総額約六億円を送金していた。「がんで闘病中」と治療費を求める女性の言葉を信じ、ほとんど
会うこともなく約七年間にわたり計三百五十回以上、金を振り込んでいた。
栗田容疑者は〇一年ごろ、葛飾区のJR亀有駅前のキャバクラで、当時二十歳の女性店員と知り合った。
何度も店に通い、〇二年からは月に数回デートをするようになった。
〇三年ごろには、女性から「胃がんになった」と相談され、医療費として女性の口座に振り込みを
始めた。〇四年からは「面会謝絶になった」と言われ、女性にほとんど会えなくなった。〇六年
以降はメールのやりとりだけの関係だった。
女性はメールで「個室に入るので金がかかる」「無菌室を使ったので支払いが高額になる」
などと、月に何度も金を要求した。栗田容疑者が請求書を見せるよう言うと「疑われたら
生きている意味がない、ジ殺する」とごまかしていた。
発覚直後、栗田容疑者は女性に「会社の金を横領していた」と告白した。「自首する前に
会いたい」。だが、女性は面会を断る一方で「最後に千三百万円お願いできないかな」などと要求した。
女性は「闘病中」と説明していた間、新宿の高級マンションを借りて住み、金は旅行や飲食
などに使ったという。シバタの担当弁護士は「女性からも回収を試みたが、ほとんど使われて
残っていなかった」としている。
栗田容疑者は、「普通に考えると不自然だが、当時は病気のことも治療のことも信じていた」と陳述した。
女性は「認めます、済みませんでした」と謝罪している。