13/03/22 08:44:30.86 0
>>1 の続き
大幅値下げもあって、観客も物珍しさで観に来ているようなサンフランシスコ・ジャイアンツ
の帽子を被った地元のファンが多かった。印象的だったのが、プエルトリコの1番打者、アン
ヘル・パガンが打席に入る度に湧き起こる大歓声。パガンは普段、ここサンフランシスコをホ
ームにするジャイアンツの1番打者としてプレーしており、昨年のワールドシリーズ制覇にも大
きく貢献した選手だ。
逆にドミニカの中軸、ハンリー・ラミレスには大ブーイングが浴びせられた。彼がジャイアン
ツのライバル、ロサンゼルス・ドジャースの選手であるためだ。ところどころから「Beat LA
(ドジャースをやっつけろ)!」の掛け声も聞こえてきた他、ドジャースの帽子を被ったファン
がファウルボールをキャッチした際にも周囲のファンは大ブーイングを浴びせたり。こうした光
景を見ると、アメリカのスポーツ文化はやはり都市対抗が基本であり、国際大会は中々盛り上が
らないのだろう。
バラマキの甲斐あってか、決勝はそれなりに席が埋まってはいたが、試合を真剣に観ているの
は一握りのファンという印象だった。試合が進むにつれて雨が強まると、試合途中ながら多くの
観客は球場を後にし、ガラガラになった外野席には食べ残しを狙うカモメの大群が押し寄せた。
「世界一決定戦」としては、何とも残念な光景だった。
母国のプライドを懸けた熱い戦いが繰り広げられた一方で、アメリカでの盛り上がりは今回も
まだまだという印象を残して幕を閉じたWBC。徐々に大会の認知度は高まってはいるが、日韓や
中南米各国との温度差は依然大きい。次回大会はこの際、決勝ラウンドの開催地をアメリカ以外
のどこかに移してみても面白いのではないだろうか?
了