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県が改修計画白紙撤回 鈴鹿サッカー・ラグビー場
県は、サッカー・Jリーグ(J1)公式戦で使える基準に沿って県営鈴鹿スポーツガーデン
サッカー・ラグビー場(鈴鹿市)を改修する計画を白紙撤回する。日本サッカー協会が収容人数の基準値を
大幅に上げる公算が大きくなり、建設費が膨大になる見込みとなったため。
県は昨年九月に大幅改修計画をまとめていた。
施設は当面、現状維持とすることを二〇一三年度から十年間の方針を定める「スポーツ施設整備計画」
最終案に盛り込み、二十一日、県のスポーツ推進審議会に示した。当初の計画では観客席を現状の
三千三百から一万五千以上に増やし、照明や客席を覆う屋根を増設して日本サッカー協会の
現行基準に合わせる予定だった。
昨年末、日本サッカー協会が二〇二〇年に基準を改め、J1公式戦の観客席数を「三万五千人以上」と
二万人増やす案を県が把握。現行基準で建設した場合に比べて最大五倍となる二百五十億円の建設費が
見込まれることから、現状の県財政では難しいと判断した。
ただ、協会の新基準が今後変更される可能性も残されており、鈴木英敬知事は二十一日の記者会見で
「状況を注視するというスタンスだ」と語った。
県内では現行基準でJリーグ、プロ野球ともに公式戦ができる施設がない。
県はサッカー場の代わりに野球場整備に注力する方針で、これ以上拡張できない県営松阪球場(松阪市)
以外を対象に、改修や新設する方法を検討している。
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