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【日本代表】「ロングボール不要論」は本当に正しいのか
web Sportiva 2013年2月19日(火)配信
福田正博 フォーメーション進化論 vol.36
サッカーにはさまざまなスタイルがある。そうしたやり方のひとつに、前線にロングボールを放り込む戦術があり、
これは、ボール保持を優先することが多い現代サッカーでは、あまり選択されないやり方になりつつある。終了間
際にそれをやるチームがいくつかあるぐらいで、サッカーの潮流として、ロングボールを放り込んで、肉弾戦、空中
戦で勝負、というチームは減る傾向にある。
だが、「最後のパワープレイ」という言い方があるように、リードされている状況で、身長の高い選手を2、3人ター
ゲットとして前線に置いてロングボールを放り込み、勝負をかけるチームがまだあることも事実。それはロングボー
ルがひとつの有効な攻撃の手段であることを示してもいる。
私自身は、ロングボールは決して悪いことではないと思う。「ショートパスをつなぐほうが絶対にいい」という人も
いるかもしれないが、それは、「いい、悪い」ではなく、サッカーに対する考え方の違いで、私としては、ロングボール
もひとつの選択肢としてあっていいと考えている。
この「ロングボール放り込み」のデメリットとしては、マイボールをイーブンの、つまりフィフティ・フィフティのボール
にしてしまうことが挙げられる。つまり、自分たちが保持していたボールを放棄する確率が高くなる。それよりも、
自分たちのボールを大切につないでいったほうがいい、フィフティのボールを放り込むのはもったいない、という考え
方であれば、つないでいくパスサッカーを志向することになる。
反対にロングボールのメリットは、時間と手間をかけずにゴール前にボールを運ぶことができる点だろう。試合の
残り時間が少ないとき、ゴール前にボールを運べる回数が5、6回ではなく、10回、15回になった方が、ゴールの確
率は高くなるという考えもある。
(>>2へつづく)
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