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一九四〇（昭和十五）年の国府宮はだか祭を記録した映画フィルムが稲沢市平和支所の倉庫で見つかった。
祭りのシンボル大鏡餅をつく群衆の熱気が八分余の映像に収められている。市は複製ＤＶＤを近く市民に
貸し出す。
「ヨイショ」の掛け声とともに威勢良く餅をつき、リヤカーに載せた大鏡餅を国府宮までうれしそうに引く住民たちが
画面に躍る。
まだ動画が珍しかった時代。写真撮影のようにじっと動かない家族や、カメラをのぞき込んで手を振る人たちの
姿も。裸男が参道を埋め尽くす祭り本番の様子も写っている。
映像は三十五ミリの映画用フィルムで撮られ、題名は「日本一大鏡餅 中島郡平和村法立」。現在の稲沢市
平和町法立地区が、四十俵の米を使って八百貫（三トン）の大鏡餅を奉納する行事を映画製作会社に頼んで
撮影したとみられる。
四〇年は初代神武天皇の即位を紀元とする皇紀二六〇〇年に当たり、記念に特大の鏡餅を作ったことが
現在の四トンの大鏡餅の先駆けとなった。
七十年以上前の映像に残る大鏡餅のつき方や奉納の様子は、リヤカーがトラックになった他は現在と大きく
変わっていない。伝統が受け継がれていることがうかがえる。
市生涯学習課の担当者は「これほど良い保存状態で残っている戦前のフィルムは貴重。年配の方は子どもの
ころが写っているかもしれない」と話す。
ＤＶＤは三カ所の市立図書館で貸し出す予定。
URLﾘﾝｸ(www.chunichi.co.jp)
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