13/02/01 05:39:25.52 0
3つ目は「スタジアムの有効活用」だ。
「ヨーロッパの一流のスタジアムは究極のエンターテインメントのシアター(劇場)ですよね。日本には消防法や公園法など規制も多いので簡単ではないですが、もっとスタジアム利用の多角化を目指してもいいと思います。
たとえばヨーロッパのようにレストランやショッピングモールを併設したり、コンサートを開催したり。そのためには財源が必要になりますが、お金が回るようになれば実現できるはずです。
スタジアムの有効活用が進めば、各クラブのスタジアム利用費が下がり、余剰資金も生まれるはずです」
■放送権ビジネスで最重要なのは徹底的なリサーチと分析。
もちろん既存のルールを変えようとすれば、反発も大きいだろう。だが、岡部はそういうときこそスポーツビジネスマンの腕の見せ所だと考えている。これまで岡部は、欧州サッカービジネスの最先端でさまざまな技術を身につけてきた。
たとえば「リサーチ会社の利用」だ。
「『TEAM』で働くようになって、驚かされたのは徹底的にリサーチと分析をすることです。データは本当に重要。
放映権は通常3年契約で、約1年半の間に次に向けた交渉を行なうのですが、そのほとんどをリサーチと分析に費やしていると言ってもいいくらいに。
日本はすべて自分の会社でやろうとする傾向がありますが、それでは限界がある。ヨーロッパにはスポーツに特化したリサーチ会社がたくさんあります」
岡部はこう締めくくった。
「Jリーグは20年前から急成長して、第1フェーズを終えたところ。これからは、いかにして第2フェーズに移行するか。そのためには改善や改良ではなく、ブレークスルーが必要だと思います」
Jリーグの改革案として秋春制への移行やJ3構想が議論されているが、それは改善にすぎないだろう。資金の流れを根本的に変え、サッカー界の好循環を生むようなブレークスルーが期待される。
(おわり)