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2012年10月31日 掲載
テレビ界の勢力図が激変している。
これまで日本テレビ、フジテレビ、TBSの後塵を拝していたテレビ朝日が大躍進。
今年4月からの上半期で1959年の開局以来初めてプライム帯(午後7~11時)で
視聴率1位を獲得。年間でフジを抜くのは確実で、首位の日テレにも肉薄している。
これまで過去30年間、年間視聴率争いはフジと日テレの一騎打ち。
「かつてはテレビ東京と一緒くたにされ“フタケタ局(10と12チャンネル)”と
ヤユされていた」(制作会社幹部)という同局が絶好調の理由は何なのか。
「サッカー中継が当たったとか、『相棒』や『報道ステーション』が安定しているとか、
そういうレベルの話ではない」というのは大手広告代理店関係者だ。どういうわけか……。
「これは代理店サイドの分析ですが、日テレとフジの平均的な視聴者層は
年収500万円世帯。テレ朝はそれよりも低くて300万円と想定していました。
テレ朝が低いのは、かつてはトレンディー路線とは無縁で、時代劇やアニメなど
高齢者と子供向け番組ばかりだったからです。
ところがこの数年でデフレが一気に進行し、日本全体が不景気に。
年収は下がる一方です。結果、憧れやステータス、グルメ、オシャレなどを前面に
押し出した番組は数字を落とし、ラーメンや散歩といった身近なテーマを扱った番組が
受けている。そうした時代背景とテレ朝の番組構成がうまくマッチしたのです」
-続きます-