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近田春夫 週刊文春の連載「考えるヒット」(週刊文春 2010 11/11号より抜粋)
「家電量販店を散策しているとき、偶然「少女時代」の『Gee』のミュージッククリップがかかった。
バックで使われている音が良くてビビっときた。
その電子音 (たぶんシンセベース?) がさりげなくも効果的に聴こえてきた途端、
それが一種トリガーとなって、アタマのなかで事件が起こった。
『あ、今、日本の商業音楽が韓国に抜かれようとしている!』
まさにその瞬間に立ち会ったような気がしてしまったのである。理屈じゃない、直感てぇヤツだ」
「この場合、まず何をもって <抜かれる> 根拠とするのか? そこから片づけると、
Jといい Kといい、ポップすなわち “POP MUSIC” なのだから、『本場アメリカ』マー
ケットでの評判が、最終の評価である。
その(マーケットとの)親和性の部分で、すっかり J は K の後塵を拝すポジションに
収まってしまったのでは? と感じたということだろう。
韓国のポップスには、いつかインターナショナルな成功を! といった逞しい気合いが
感じられる半面、わが J といえば、内向きに閉じたドメスティックな満足に終始
している感がますます強く、もはや “世界” など考えるだけで無駄、みたいなことに
なってきているように思えたのだ。
それのどこが悪いと問われると返す言葉はないが、「sukiyaki」以来の極東から国際的
ヒットが出るとしたら間違いなく韓国産だろう。」