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【コラム】意図性はないのに政治的行為だと言えるか=韓国(2)
スポーツ以外の問題が競技場に入ってくれば、スポーツは簡単にプロパガンダの道具に
転落してしまう。そうなればオリンピックにはあらゆる政治的イシューが乱舞するだろう。
IOCが警戒するのもこのような危険性だ。
しかし朴種佑の場合は事情が少し違う。政治的行為は意図性がなければならないが、
朴種佑はそんな意図性が最初からなかった。1968年メキシコシティーオリンピックの
“ブラックパワー・サリュート”事件と比べてみたい。米国の黒人選手トミー・スミスと
ジョン・カーロスは表彰台に上がり、黒い手袋をはめた手を掲げて人種差別に抗議した。
誰が見ても、明白な意図があった行為だった。しかし彼らはメダルを剥奪されなかった。
朴種佑が政治的あるいは外交的メッセージを伝える意図があったなら、もっと効果的な
方法はいくらでもあった。体に大きな文句を刻んでおき、服を脱いで見せたり初めから
英文で用意したピケットを持っていたら弁解の余地がなかったはずだ。折りしも競技相手が
日本で、その劇的な歓喜と感動を伝えたかったその時、ふとハングルが目に入って来たの
ではあるまいか。もしかしたら国土の最東端の独島にまで勝利の喜びを伝えたい熱血青年の
純粋な愛国心だったのかもしれない。あの時フリーマンが原住民の旗を振ったように。
愛国は純粋な行為だ。ただ相対国を無視したり嘲弄しては困る。しかし朴種佑のピケットは、
独島が韓国の領土であるという一般的な事実なので無視や嘲弄でもない。IOCもこのような
大韓青年の純粋さを認めてくれると信じている。