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日本が誇る本格時代劇が海を渡ることになった。池波正太郎原作の「鬼平犯科帳」と「剣客商売」が今秋から台湾で放送される。
かつては引く手あまただった日本ドラマも、今は「韓流」に押されっぱなし。秘蔵の「最終兵器」で反転攻勢をかける。
フジテレビは、中村吉右衛門さん主演の「鬼平」全146話と、故藤田まことさん主演の「剣客商売」全53話の放送権を、
台湾の大手放送事業者に売ることで合意した。いずれも松竹との共同制作で、同局が時代劇を海外に売るのは初めて。
台湾の約150万世帯が加入する現地の日本番組専門チャンネルでこの秋から放送が始まる予定だ。
時代劇というお家芸で勝負をかけるフジの田信癸(でん・のぶき)ゼネラルプロデューサーは
「完成度の高い映像美と江戸の『粋』で打倒韓流を目指す」と意気込む。
「宮廷女官 チャングムの誓い」など韓国の時代劇が各国で人気なのもヒントになったという。
1990年代後半から2000年代初め、日本の若者向けドラマはアジアを席巻した。だが、日本でも韓流ドラマ「冬のソナタ」の
放送がスタートした03年ごろから、韓国が国家予算を投じてドラマなど映像ソフトの輸出拡大を図り始めた。
地上波テレビ番組の輸出金額は、05年に韓国に逆転され、その後は水をあけられるばかりだ。
国内のコンテンツ市場は横ばいだが、海外市場は15年までに平均5.7%の成長が見込まれている。
海外展開に放送局が本腰を入れ始めたのは、収益拡大のため必要に駆られているからでもある。
フジの子ども番組「beポンキッキーズ」200回分も、台湾の同じチャンネルで放送される。
「ガチャピン」と「ムック」も初めて海外でデビューする。(田玉恵美)
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テレビ番組の輸出金額
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「鬼平犯科帳」から(C)フジテレビジョン/松竹株式会社
朝日新聞 2012年8月5日14時57分
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