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「落選組」比嘉の自作DVDで青臭いチームが一つになった
この結果を自信を持って予想できた記者はいないだろう。約2年、このチームの
取材を続けてきた私もその一人。ただ「戦う準備はできている」と感じていた。
壮行試合ニュージーランド戦で引き分け、国立競技場からブーイングで送り
出された関塚ジャパン。だが、英国入り後、雰囲気が変わっていたのだ。
英国中部でキャンプ中の20日の夜。斎藤が全員を集めてサプライズDVDを流した。
選手の背番号と名前に昔の写真を合わせ、口癖などがテロップで入った約8分間の
映像。関塚監督らスタッフの映像もあり、里内コーチの口癖の「燃えてんねん」
には笑いが起こった。
DVDを作成したのは横浜MのDF比嘉。10年アジア大会から左サイドバックとして
チームに貢献したが、五輪メンバーは落選。だが、その直後からメンバーのために
DVD作成に着手し、英国へ出発前夜の14日、斎藤に“思い”を託した。
「落選した選手がこんなことできるのか、と。すごいと思います」と吉田。
「予選に出ていた選手の気持ちを感じた」と徳永。OA枠の選手は、このチームの
絆に驚きを覚えた。「気持ちがこもっていたね」と関塚監督も感激した。選考は
苦渋の決断だったが、比嘉は今もチームの一員として戦っていた。
スペイン戦後、大津は「試合に出られないメンバーのためにも頑張りたかった」と
興奮気味に話した。自宅でテレビ観戦した比嘉の元にはメンバーから多くの連絡が
入ったという。大人の集団であるA代表とはひと味違う。少し青臭いこのチームの
一体感が、快挙を成し遂げたのだと思う。(男子五輪代表担当・塩谷 耕吾)
ソース スポーツ報知 2012年07月28日 塩谷が見た