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<日本・スペイン>後半、マタ(右)と競り合う扇原
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【金子達仁の五輪戦記】スペインのスポーツ紙「マルカ」は、この試合に「五輪のつまずき」という
タイトルを付けた。思わぬ敗北、負けるはずのない試合をとりこぼした―そんなニュアンスが
感じられるタイトルである。
なるほど、彼らが負けた理由がよくわかった。
日本人の中にも、この勝利を「奇跡」と表現する人がいるようだが、それは、アトランタ五輪で
起きた本物の奇跡に、あるいはグラスゴーでスペインを倒した選手たちに失礼というものだろう。
アトランタでの日本は、海外はおろかJでも定位置を確保できていない選手もいるチームだった。
A代表がW杯に出場した経験はなく、にもかかわらず、相手のブラジルにはロナウドやベベットと
いったキラ星のごときスターが揃(そろ)っていた。なぜ勝てたのか、その理由をわたしはいまも
説明することができないし、ゆえに奇跡だったのだと思っている。
今回の勝利は違う。選手たちは世界で戦う日本を常識として育ち、なでしこが世界一になった
ことも知っている世代である。アトランタのころとは比較にならない自信と経験値を持ったチームが、
アトランタのブラジルに比べれば相当に落ちるスペイン、イニエスタやシャビのいないスペインと
戦ったのだ。しかも、勝てそうな気配が何もなかった南アでの日本代表とも違い、今回の五輪代表は
壮行試合のあたりからやってくれそうな気配を強く漂わせていた。この勝利は奇跡どころか、順当、
あるいは必然といってもいい。
ただ、その要因としてスペインの油断があったのも事実である。
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つづく