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■17年にわたる選手生活にピリオド
その男の表情からは、鋭さが消えていた。現役時代、ピッチ上で見せた相手を射抜くような瞳ではなく、
まるで慈父のような温かさで、サッカー少年たちを見つめていた。
「ええ感じや」「うまいぞ」
何気ない彼の一言が、子どもたちを燃えさせる。打つ、打つ、打つ。とにかく、シュートを子どもたちは
打ち続ける。その姿を、久保竜彦コーチはずっと見つめている。
サンフレッチェ広島や横浜F・マリノスで活躍した元日本代表FW、というだけでは表現しきれない記憶
に残るストライカー。天空で止まっているかと思わせるほどの跳躍。「面倒臭いから」と後方からのロング
ボールをそのままボレーでたたき込む野性味と発想力。アフリカ系の選手を思わせる抜群の身体能力と
寡黙だが素朴な人柄を、多くのサッカーファンは愛した。
それほどの大選手の引退がひっそりと報じられたのは、今年の4月7日。同時に、広島県廿日市市が
本拠地となるNPO法人廿日市スポーツクラブのコーチ兼アンバサダーへの就任が発表された。
最後の所属先となったJFL・ツエーゲン金沢との契約満了後、久保はさらなる現役続行を模索した。
オファーはあった。国内から数チーム、タイのクラブからも誘いを受けた。だが、最終的には自分で決断し、
17年にわたる選手生活にピリオドを打った。
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子どもたちを見つめる久保。表情からは、現役時代の鋭さが消えていた【@NAKANO KAYO】
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ツエーゲン金沢を最後の所属先とし、17年にわたる選手生活にピリオドを打った(写真は2010年3月のもの)【写真:北村大樹/アフロスポーツ】
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コーチとして1年目の久保は「子どもたちの手助けをしてあげたい」と話す
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(続きは>>2-10)