11/04/01 03:21:10.58
例えばマタギの母体のアイヌは昔からの風習と宗教から、着衣に拘る。
文様で飾り、身だしなみには気を使う。
しかし、サンカは女性も上半身裸、あるいは腰に布を巻いただけの全裸で、寒くなれば枝をまとう。
この風習は実は朝鮮半島に近代にまで見られた物で
胸を露出することが羞恥ではなく、むしろ女性としての誇りであるという独特の価値観による。
東アジアではこの地域にしかない。
サンカと言う記述が江戸期中期以前に遡れないのも重要だ。
朝鮮半島はこの時期戦乱こそ無かったが、
中国北部からの流入民に支配され、内政は最悪で税が史上最も高く
古来からの民は白丁という奴隷民とされてその困窮と圧迫は凄惨を極めた。
サンカはこの時期、半島を逃れて日本に渡ってきた白丁だろう。
中国地方に分布が集中している事、移動民だと言う事にも意味が在る。
白丁は土地を持たなかったので乞食同然の暮らしをし、都市や農村の外縁部に居て
季節ごとに暖かい地方や食料のある場所にに移動した。
彼らは日本と言う、当時世界有数の安定した政情と豊かな農産物の国の噂を聴きつけ
彼らの行動原理のままに移動してきたにすぎない。
彼らが特殊な名詞をもち、叫び泣いてるような独特の唄を歌い
筵を屋根にし左右の開いた家で集団で暮らすのも、
同様の特徴が朝鮮の風土期などにも見られる事を思い起こさせる。