10/10/06 19:38:55
>>93
検索すれ。どうせつまらん。
諏訪春雄さんの「日本王権神話と中国南方神話」(角川選書)で、
ヤマタノオロチ伝承は中国南部起源で日本と東南アジアへ伝播し、
ペルセウス・アンドロメダ神話は二次的影響と述べた。
単純に比較神話学としてなら分らんでもないが、記紀の文献批判からすると、
中国文献からの孫引きなどの指摘との関係から、神話を人がもたらしたのか
文献からもたらされたのか分らんと思うんだが。
吉田敦彦・大林太良らのギリシア神話的影響が日本書紀の神代紀に認められる件は、
森博達の中国音韻学からの指摘がある。
でも、天武朝以来の編纂時期から見ると、白村江敗戦以後の親百済方針だった
天智派を破る形の壬申の乱で天武朝が親新羅方針となったとすれば、
日本書紀の中に新羅的影響が見られるとの指摘は納得されよう。
つまり、神代紀でのギリシア神話は新羅に見る国際性の指摘(由水常雄)からそう言えそうだし、
大化の改新のクーデターに至る顛末は新羅のヒドンの乱と同じとの指摘(鹿島昇など)もあり、
中村修也「偽りの大化改新」では新羅から日本へかその逆かもしれない旨述べた。
また、谷口雅一「「大化改新」隠された真相」では、先の森氏が大化の改新の詔部分に後世改ざんが
認められた旨の報告を載せ、以前の門脇禎二氏による改新詔否定論が郡評論争で解決して以来の新知見となった。