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【東洋倫理の敗北 真実の朝鮮近現代史 ― 西洋人の見た「究極の腐敗に喘ぐ民衆」の世界】
浅井壮一郎(著) 朱鳥社 2014/8
華僑とのビジネスで、痛烈な悪徳を経験した著者が、イザベラ・バード、イギリス
公使ヒリアーなど西洋人の視点を参考に、西洋東洋の歴史から人間社会にお
いて繰り返される腐敗、復元力をひもとき、日本人の歴史観と外交姿勢を考察、
『知』の闘いを提示する。
■著者からのメッセージ
フィリピンで華僑との経営に7年間携わった。その痛烈な経験は「真実とか正義」
は二の次で「何でもあり、できない悪い事はない」という世界と、彼等の「面子へ
の拘り」だった。中国人は利益優先で、真実とか正義は都合のよく利用するもの、
でっち上げるものなのだ。著者は対待の論理を嫌というほど経験した。華僑との
合弁ビジネス経験はパートナーの暗殺により、惨憺たるものとなった。
退職後、早稲田大学の第二文学部に入学して4年間歴史を学んだ。イギリスの
学者イザベラ・バードの『朝鮮紀行』を受講した。1894年1月から1897年3月ま
での約3年にかけて、モンゴロイド特性調査の一環としての4度にわたる朝鮮旅
行の記録である。日清戦争時代の朝鮮での紀行見聞録で、そのころの朝鮮王朝
の「どうしようもない腐敗」が随処に記録されており、李朝朝鮮の支配層を「免許
皆伝の吸血鬼」と罵っている。イザベラの『朝鮮紀行』はこの時代の唯一の正確な
「同時代史料」である。というのは、朝鮮近現代史はその後、百年ちかく経って書
かれたものばかりで、米国の歴史家ブルース・カミングスもオーストラリアの学者
エイドリアン・ブゾーも、朝鮮の歴史学者・韓永愚、韓国の政治学者・池明観、大
韓民国の経済学者・李榮薫も、大院君時代から日清・日露戦争時代の歴史を無
視し、それ以後から朝鮮近現代史を始める。イザベラの『朝鮮紀行』は無視され、
朝鮮王朝末期のどうしようもない腐敗を無視し、「美しい文化の国」と美化するだ
けで、それ以上は語らない。出発点からして恣意的な偏見に満ちたものだった。