12/02/19 08:55:06.09 ZutYedKQ
(>>732 の続き)
情報筋は、著作の終章で「金正男が平壌に帰る日」という五味編集委員自身が見解を表
した一文に注目している。
インタビューやメールのやりとりを含まないこの章で、五味編集委員は中国による「正男擁
立シナリオ」を提示している。北朝鮮をめぐるインテリジェンス・ソサイエティではこのシナリ
オは「中国の意図を極めて慎重に、正確にくみ取っている」と高く評価されているという。
そのポイントは、(1)金正男氏は北朝鮮の経済再生には中国式改革・開放しかないと強く
認識している(2)中国は本音では、世襲は政権の正統性を揺るがし、政権の不安定化を
招きかねないと考えている(3)北朝鮮は、核と軍事力に頼って国を守る姿勢で、このまま
なら経済自立は見込めず、国内が混乱する可能性がある-である。
五味編集委員は「経済成長優先、隣国安定が至上命題の中国にとって、隣国で混乱が発
生することは非常に都合が悪い」と書いた。
終章は五味編集委員が、自身の取材と分析に基づいて記事化したものだ。
中国の外交に詳しい韓国政府筋は「中国で金正男氏と接触しようとする場合、中国当局の
許可ないし暗黙の了解がなければ不可能だ」としたうえで、「外国メディアの記者も監視対
象であり、中朝関係の琴線ともいえる金正男氏にかかわる問題では特に、監視と制約が
一層強いのは当然だ」と指摘。また中国側は北朝鮮に対し経済政策や国家運営について
メッセージを発信する手段(記者)を持とうとしていた、と明かした。