■ハングル板の本棚■第17書架at KOREA
■ハングル板の本棚■第17書架 - 暇つぶし2ch675:マンセー名無しさん
12/01/26 13:54:04.81 kCR7lvoD
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  「孫正義氏の日本への愛はアメリカ留学が端緒」と作家分析

週刊ポスト連載中から轟々たる反響を集めていた『あんぽん 孫正義伝』(佐野眞一著)
は、発売即日に大重版し、早くも累計10万部を突破した。ノンフィクション界の巨人、佐野
氏が“本人も見られない背中や内臓から描いた孫正義論”と語る本書は、大きな波紋を
広げている。ノンフィクション作家の石井光太氏はどう読んだか。

* * *
本書の随所で、孫正義は日本に対する愛国心をむき出しにする。

孫が愛国心を語るのは、彼の在日三世という出自に基づく劣等感のあらわれといってよい。
彼は幼少期に外国人差別を受けて苦しみ、福岡の高校を中退して単身アメリカへと渡る。

だが、世界へ出るということは、逆にそれだけ自分の出自を意識せざるをえなくなるという
ことだ。グローバリズムの波の中では、自分の生まれた国をアイデンティティとしてしがみつ
くことでしか生きていけない。孫はそれを体験して以来、これまでとは態度を変えて日本へ
の愛を叫ぶようになったのだろう。

佐野眞一はそうした孫の心を見透かし、彼の中の「昭和の闇」をえぐり出そうとする。差別と
暴力と貧困に満ちた暗い時代をつかみ出そうとしたのである。

佐野はこれまで昭和という時代を核にして様々な評伝を書いてきたノンフィクション界の怪
物だ。佐野が孫の中から「昭和の闇」を掘り起こそうとするのは彼の作家としてのアイデン
ティティといってもいい。孫が「白戸家の愛に満ちた家庭」をCMでつくりだせば、佐野は彼の
家庭内暴力に満ちた子供時代を引っ張り出してきて、白戸家の姿は暗い幼少時代の反動
だと叫ぶ。


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