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「失楽園」
第一話（運命の岐路）
武豊「もしもし…うん―ありがとう。じゃあいつもの所でね― 気をつけて―。」
仕事が終わり、いつもの様に妻量子に電話をする―。
仕事終わりに妻が車で迎えに来るのはいつもの日課だ―。
豊はtaxiでいつもの待ち合わせ場所へと向かった―
量子「ユタちゃん、お帰りなさい♪」
ニコニコしながら愛車で迎えに来た量子を見て豊はホッと一息付く―。
妻の笑顔を見ると安心する―
豊は張り詰めた環境で仕事をしている
無事に帰る事が何よりも大切な事なのだ―
豊の職業は騎手である―
命の危険が常に身に纏う――
かつては天才ｱｲﾄﾞﾙｼﾞｮｯｷｰと名を馳せた―
45歳に到達した現在も最多通算勝利数を更新し続ける―
競馬界のｽｰﾊﾟｰｽﾀｰである―
競馬をやらない人でも武豊の名は知っている―
唯一無二の存在である――
武豊「腹へったなぁ 今夜はあのﾊﾟｽﾀが食べたいな―いい？」
量子「うん(^-^)今向かってるわよ♪」
行きつけのイタリアンに到着した―
量子「ﾄﾘｭﾌのｸﾘｰﾑｿｰｽですって♪美味しそうね？これにしようかなぁ♪」
武豊「ホンマやねぇ俺もそれにしようかな～」
新メニューに釘付けの量子を見て豊も思わず笑みが溢れる―
そんな和やかな雰囲気の中―
女「あのぉ～武さんじゃないですかぁ～？？」
耳に残る―甘ったるい声が―豊の聴覚を刺激した―声のする方を振り返ると――
続く