09/02/06 15:04:30
飲料用水に含まれうる金属イオンで
有害性を認めうるものについては、
日本の水道法の水質基準によって指標値が
決められているのが普通ですが、
銀に関しては指標値がありません。
カナダでは当初0.05mg/lの規制値がありましたが
1989年の飲料水品質用のガイドラインから銀を削除しました。
米国環境保護局(USEPA)の飲料水規則でも
Primary standard(NPDWRs 水道水で守らなくてはいけない基準)
では銀は規定されず、Secondary standard
(NSDWRs 必ずしも守っていなくてもいい推奨基準)のほうで
0.1mg/lの規制値があるのみです。
世界保健機構(WHO)によっても、銀化合物による発癌性、
急性暴露、慢性暴露による人体への影響はなく、
0.1mg/lの銀の含まれた水を70年間暴露しても
NOAEL(害にならない最大量)に満たず害はないとされています
。(毎日2リットル、0.1mg/lの銀の含まれた水を
70年間飲んだとしてもNOAELの半分)
また、銀イオンは塩化物イオンと結合して
不溶性の塩になります。銀イオンは胃酸の中の塩酸に
触れるとたちどころに不溶のAgClとなり、
人体に吸収される心配はありません。
(飲み込んだとしたらそのまま体外に排出されます)