【三十一谷人】福沢諭吉について(其の8)at HISTORY2
【三十一谷人】福沢諭吉について(其の8) - 暇つぶし2ch391:名無しさん@お腹いっぱい。
12/03/28 01:53:14.58 xNYzZzck0
アマゾンで中野さんの『日本思想史新論』のレビューが追加されていました。
星四つでした。★★★★☆

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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 著者独自の視点から斬り込む江戸~明治初期日本思想, 2012/3/24
By Redwing - レビューをすべて見るレビュー対象商品: 日本思想史新論: プラグマティズムからナショナリズムへ (ちくま新書) (新書)

著者の専門は経済ナショナリズムであり「国力論」に示された
経済思想史に係る研究が思考の基礎となっている。
日本思想史新論と銘打たれた本書もそのような学理的視点に立った著者
によるものである点に留意して読む必要がある。

すなわち新古典派に代表される理論経済学を批判的に検討し
「理論」から「現実」を断罪するのではなく、「現実」からスタートして「理論」を
実践的に組みなおすという思考が著者の底流に流れており
日本思想の古典を読み直すにあたっても、「現実」における「実践」=プラグマティズム
を重視した著者独自の解釈が本書では示されることとなっている。

何のことはない「自分の頭で考える」という至極当たり前のことが示されているのであって
古典を古典として単純に持ち上げるのではなく、著者なりの同時代性を組み込んだ
視点で全体の記述が進んでいる点が売りである。

伊藤仁斎、福沢諭吉等本書に取り挙げられた江戸~明治初期の思想家については
それぞれ専門的な研究業績の多くあるところであるので、細部においては強引な読み方が
なされているのではないかという疑義も残る。そもそも伝統的には危険思想として
まともに読むこと自体が忌避されてきたものもある。
しかしながら、著者による新たな切り口はそのようなバイアスを取り払い
広く流布した戦後日本の思想状況にこそ問題があるのだ、と
思考の転換を読者に要求するものとなっている。
よって、著者の論理展開および解釈を、鵜呑みにすることなく、
著者と対話するつもりで読むのであれば、有益な思考実験の機会となりうるだろう。
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URLリンク(www.amazon.co.jp)


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