11/02/06 03:11:09 GRMzZ46P0
「二君」も何も既に将軍も大名もいないのにねぇ・・・・。
それに山岡鐵太郎は普通に明治政府の役人やってんじゃん。
ムック本とかだけ見てると旧幕方の最も尊ばれる身の処し方は、
殆ど公に出ないことみたいな印象うけるけど、実際はどうだか。
「その他」の武士連中の足跡を細かく追ってみると殆どそういう
生き方した人は居ないなけどなぁ。新政府役人とか薩長藩士の奉
公人・食客ならまだしも「君主」なんて貴人じゃない、田舎金持
ちの用心棒やら奉公人になってるやつもいるし。
中年以降の武士で廃藩置県を区切りにリタイアって高橋泥舟とかの
隠居組とか、金に余裕あって若いうちに世捨て人的生活に入る上級
武士とか、島田魁みたいに新たに仕官するにしても既に年だしかつ
ての敵の部下になるのも癪だからって理由で一庶民として生きた人
とかが、「最後の武士」だとか「武士の鑑」みたいに、強引に一緒
くたされて、大袈裟に喧伝され、それを後の人が正道だと思い込ん
でるだけかと・・・。
それに色んな意味で近世武士社会は現代人が思うほど型にきっちり
はまったもんでは無いことが分かるし。
勿論、守るべき「武士道」は大切にされてるわけだけど、実態とし
ての精神も生き方もかなり多様というか柔軟なもの。藩主もある意
味でお飾りというか、思い通りにならなきゃ家老クラスは結構あっ
さり交代させたりしてるし。酷いとこだと座敷牢に閉じ込めて実質
的に殺しちゃったり・・・。
上杉鷹山の時代あたりからは武士なのに諸藩をめぐって財政再建請
け負ったりなんて人も。特に高度な技能を持った武士は結構藩を渡
り歩いたりしとるね。