13/04/16 15:57:42.38
>>281
>一番わかり易いのは詞で一切記述のない「てつはう」だろうな。<279
詞書きが語らないのは鉄炮ばかりではない。
季長の鎧の色、馬の色も、元軍の兵士のいでたちも、元軍が歩兵主体で騎兵を混じえた
ことも、詞書きはいっさい語らない。
また、竹崎勢の旗持ちが馬を射られてなお旗を持って走ったことも、三井資長が一騎に
なってなお元軍を追ったことも、白石勢の戦法が密集隊形による騎射であったことも、
詞書きはいっさい語らない。
我々はこれら全てのことを、ただ絵によってのみ知るのである。
要するに蒙古襲来絵詞(特に文永の役)は、戦いのおおまかな筋書きのみを詞書きで
述べ、戦いの実相や詳細は絵に語らせるという作りなのだ。
「てつはうが詞書きにないからてつはうの絵は加筆だ」というのは、学者の意図的な
詭弁だ。あえて学者の、と言う。4センチ君は受け売りしているだけだからだ。
かくして、季長じしんが加筆を指示した可能性はなお残る。
そして、鎌倉時代末期、すなわち絵詞完成から間もなくの加筆であれば、末長の生前
死後を問わず、同時代資料としての価値がある。
ところで君は詞書きの余白について反論しないが、直線状の欠損が存在することに
ついて納得したのか?