13/01/12 22:20:42.10
>>377
> 一方歴史小説というと吉川英治とか山岡荘八みたいなお話みたいなのばっかり。
> そういう中で知性をちょっとくすぐるような司馬の小説は清心な印象を与えたのである。
この辺もっと詳しく。司馬の小説がどう知的なのか?
むしろ大衆小説的な側面、ご都合主義的な味付け、が受けたんじゃないのか?
とくに自国民の優越感をくすぐるところに司馬の特徴があると思う。
そういう意味では戦前戦中の吉川の後継者だと思う。
自分が知的な歴史小説っていうので思い浮かべるのは、
例えばトーマス・マンの「トーニオ・クレーガー」など。
主人公の人生に焦点が当てられてるが、
リューベックや当時のドイツの歴史的背景がよく描かれてる。
少し感傷的すぎるところもあるが、司馬にこういう自制の効いた小説は無理じゃないか。