12/10/06 16:47:53.32
最近気がついたんだけどさ、
この人の世界観で決定的に足りないのは「お金」だな。
経済概念がすっぽり抜け落ちてる。
だから不自然で、ロマンチックで、売れるんだろうな。
坂の上の雲だって、イギリス同盟と仲裁したアメリカ、
イギリスと敵対関係にあったドイツの事はしつこいぐらいに書いてるのに
実際に停戦に一番骨を折ったフランスの事はほとんど触れてない。
フランスはロシアに巨額の債権があり、かつ、日露戦争はパリ債券市場の行方を大きく占う戦争だったから
日本とロシア両国に戦後、フランスが巨額の国債発行を融通するという条件で停戦合意に持っていった。
アメリカは3国のその意向を受けて場所を提供しただけ。
なのに日本ではポーツマス条約の主役がアメリカだという大誤解が普通になってる。
これは司馬のせいだと思うんだよなあ。