11/06/28 01:45:58.71
赤松氏に最盛期をもたらした義則の話というのは貴重かも。
その頃、都に化け物が出没し、住人は上下を問わず非常に難儀させられていた。
それは実際には人間であったが、まさに化け物の如く都中を馬で走り回っては
何もかもを手当たり次第に切り回るのだ。
しかも手に追えない強さであったから、誰も討ち取ること叶わなかった。
髪を長く乱し、まるで巨大な子供であるかのような姿をしたこの怪人を、
都人は「大わっぱ」と称して、恐れおののいていたのだった。
この有様を見かねた時の帝は、「大わっぱを従えることのできた者は、
天下にまたとない忠義の者である」と宣旨を発せられたが、
それでもこの怪人を容易に従えることは叶わない。
そこに、一人の漢が立ち上がる。
赤松三尺入道殿。
背の低さを京童にそう渾名されている赤松上総介義則、その人である。
「大わっぱ・・・。是非とも狙ってみたいものだ!」