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★大阪が衰退した理由(神戸新聞)
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かつて二大経済圏として東京と肩を並べていた大阪。
最近はオフィス需要が好調でビル建設も進むが、それでもここ数年の新規オフィスの供給面積を東京と比べてみると五倍以上の開きがある。
なぜこれだけの差がついたのか。
国際基督教大の八田達夫教授は、その理由として「輸送にかかる時間・コストの低減」「産業構造の転換」の二つを挙げる。
かつて新幹線が開業するまでは、西日本各地にとって東京は遠い存在だった。
九州からは列車で二十時間以上かかる。このため西日本経済の中心は大阪が不動の地位を占めていた。
しかし、新幹線が開業し航空輸送も本格化すると、日帰りの東京出張が可能になった。
東京との距離感が縮まり、同時に大阪で行っていたさまざまな商取引が東京に集約されるようになった。
この流れを加速したのは、サービス産業の台頭だ。金融や法務、会計、企業コンサルティング…。
これらの仕事は、多くの人に会って面談することが重要視され、大企業の本社が多い東京都心部にオフィスが集まるようになった。
企業の集積が進めば、さらに関連の企業もそこに集まる。
その結果、「日本の中心経済圏は二つもいらなくなった」と八田教授。
大阪の大企業でさえ、東京に本社を移すようになった。
都市経営に詳しい日本政策投資銀行地域企画部の藻谷浩介参事役は「関西の衰退はさらに続く」とみる。
その理由は就業者数の減少。
「大阪圏は大都市圏の中で一番先に高度成長を経験し、大量の就職を受け入れた。
その世代が定年を迎えているが、少子化で就業者は増えない」
厳しい現実を踏まえた、関西の都市経営のあり方について、藻谷参事役は「『出入り自由な都市』にすべき」と訴える。
「今の関西は閉鎖的になっている。もっと新しい人材を受け入れるとともに、若い人が可能性を感じる方策が必要だ」