12/01/31 20:28:48.93 0dZuenzb
日本の路地を歩く
上原善広
(以下抜粋)
中でも佐賀は、私にとって良い意味で意外な場所だった。若い世代では、お笑い芸人はなわの「佐賀県」という自虐的な歌で知られるだけだ。あまり全国的には知られていない。
しかし、佐賀はとにかく豊かなのだ。これは私の経験則だが、有名でない県は、たいていとても自然が豊かである。人ものんびりしている。
佐賀県は、昔はもっと海が内陸にまで侵出していたが、やがて土砂で埋まり干潟となり、そこを開拓したので平地も沢山あり、米もよくできた。水も良いので日本酒がうまい。
吉野ヶ里遺跡は、日本最大の弥生時代の住居跡だが、弥生人も集落をつくるほどなのだから、その点からも、自然が豊かだったことがわかる。
逆に田舎で有名な県は、たいてい山間の貧しい所だ。代表的な所では長野県と京都府だろう。
長野県はブランド化に成功しているし、京都も同じく山間の盆地にあり、高度にブランド化している。
ブランド化しているということは、逆にそうしなければ生きていけなかった証でもある。
両府県とも学問・教養を重んじ、閉鎖的な県民性で知られるのにも共通している。これは自然環境も大きいと私は思っている。
佐賀県では逆に、初めて来た人に、有明海に生息するエイリアンのような干し魚を面白がって食べさせることがある。この干し魚はおいしいのだが、見た目が怖いので、初めての人は気味悪がって手を出さない。
これははなわの「佐賀県」とも共通する自虐的な佐賀県民の冗談なのだが、普通は自分たちの住む県がどれだけ良いか、自慢するのが常だと思う。佐賀県は、自然が豊かで人が良いのだ。
Ψ(`∀´ )