日本語の起源と系統について語るat GENGO
日本語の起源と系統について語る - 暇つぶし2ch472:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 02:57:56.30 0
出アフリカが屈折語…だっただと…
つまり北米から古アジアにかけての抱合語はアフリカやコーカサスと関係なしにあの地域で勝手に生じたのか!?

473:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 09:44:23.48 O
>>472
そうだよ
まず新大陸移住に関してだが、近年の研究によれば大きな移住が3万5000年前と1万5000年前の2度あったらしい
というよりも、人類史において新大陸への「大規模な」移住に適した時期はこの2度だけだったらしい
無論これはこの2度以外のかなり小規模な移住を否定している訳ではないし、新大陸先住民に関する研究については頻繁に説が変わっていることは断っておくが
それはさておき、上記の2度の移住以外にも1万1000年前から1万500年前(氷河期が終わり、新旧大陸間の連絡が完全に寸断される直前)にも小規模な移住があったことが知られている
つまり、大小合わせて移住の波は3回あった
言語学板にいる人間なら、この3という数字を聞いてピンと来るはず
そう、グリーンバーグが唱えた3語族説と同じ数字だ
現在の言語分布から考えれば、3万5000年前に移住した人々の言語がアメリンド語族であり、1万5000年前のそれがナ・デネ語族であり、1万500年前のそれがエスキモー・アレウト語族であると言える
無論、周知の通りアメリンド語族説は認められていないし、俺も少し無理があると思う
だが、言語と民族が必ずしも一致しないのも周知の通り
事実として、移住は3度だったのにも関わらず新大陸先住民のDNA系統は4つあることが分かっている
これは、必ずしも移住者の語族が一つではなかったことを示唆する
しかしながら、アメリンド諸語(こう呼ぶべきだろう)がいくつの系統を持とうが3万5000年前の移住に遡る言語達であることには変わりがない
これで、アメリンド諸語に共通の祖語を立てられない(永遠に無理だろう)理由を立てられた
ここまでが前置き

474:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 09:45:29.02 O
前置きが非常に長くなってしまったが、上記のように新大陸の言語は移住の時代によってナ・デネ語族とエスキモー・アレウト語族とアメリンド諸語の3つに分けられる
この3つを類型論で見た場合、抱合語的な特徴を持つのはナ・デネ語族とエスキモー・アレウト語族だ
最も古いと考えられるアメリンド諸語は抱合語ではない
そして、古シベリア諸語との関係がありそうなのもアメリンド諸語ではなくナ・デネ語族とエスキモー・アレウト語族
つまり、抱合語というのは少なくとも1万5000年前にシベリアや満州の辺りで話されていた言語(もしくは言語連合)において新しく生まれた特徴だと言える

以上が、俺が出アフリカ祖語(という便利な言葉を考えてくれた印欧語族スレの670氏には感謝したい)が抱合語ではないと考える理由
個人的に言わせてもらうなら、そこまで抱合語にこだわる理由が分からないんだけどね
あまりに無理がある

475:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 10:28:08.94 O
これは傍証くらいにしかならないが、もう一つ

例えば、ツングース語やモンゴル語は遡れば元は開音節言語だったと思われる
それが現在のように閉音節言語になったのは、語末母音の弱化によるもの
同じアルタイ諸語(俺はアルタイ語族はあると思うが、そこは今回論旨ではないので)である日本語が今でも開音節言語なのは、単に仮名文字という音節文字により語末母音が強硬に保存されたからでしかない
現代日本語においても、例えば「聞く」は欧米人には「kik」と聞こえるが、これを日本人は仮名文字によって語末母音を認識の中で補っていることになる
だが、もしも仮に日本人がツングース人やモンゴル人のようにかなり遅くまで文字の存在を知らなかったとしたら、日本語の語末母音も消えていただろう
事実、本土方言と比べ過剰進化を遂げた琉球方言の一部には閉音節を許容する方言がある
何が言いたいかというと、日本語は本源的に開音節言語であり、そのルーツを同じく元は開音節言語だったと思われるモンゴル語やツングース語と共有しているのではないか?ということ
日本語のルーツとしてもう一つ有力なAN語は日本語と違って本源的な閉音節言語であるし、日本語との関係がよく語られるアイヌ語やニブフ語、朝鮮語もそう


476:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 10:29:59.31 O
根拠に関しては現在取りまとめている最中なので書き終わるのにしばらく時間が掛かるが、俺は日本語と朝鮮語は本源的には無関係(類似語は単なる借用、類型論の一致は言語接触によるもの)だと考えてる
その辺り、先入観を抜きに見れば日本語よりむしろ朝鮮語の方がアイヌ語やニブフ語とずっと似てるだろう
古シベリア諸語とも
一方で日本語の特徴は明らかにアルタイ的なそれであるし、日本語の類型が本源的にアルタイ系のそれであるならば日本語が抱合語だったというのも明確に否定される
何故ならば、明らかにアルタイ語と古シベリア諸語は時代が違うからね
もし日本語が本源的に抱合語だったと仮定するならば、日本語が古シベリア諸語の一員であり(少なくとも)1万500年前の言語の直系であることになる
それなら、むしろアイヌ語がそれだと考える方が筋が通っているだろう
俺には、純粋に独立な言語としての日本語が1万年も遡るとは思えない
1万年前には、まだ日本語は祖語から分岐していなかったはず

まだ酔ってる上に、まだ投稿していない文章を論拠に書いてしまったから、読みにくいレスになってしまいすまない
もし何かおかしな点があったら、是非指摘してください

477:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 10:44:24.72 0
古いタイプのオーストロネシア諸語の接中辞と言うのも抱合語の名残かな

478:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 10:53:31.58 O
連レスごめん
>>470を一部訂正させてくれ
やっぱりおかしなことを書いてた

正しくはコーカサス諸語は膠着語だし、バスク語やドラヴィダ語族、エラム語やシュメール語もそうだな
世界祖語が豊富な子音によって語が構成される屈折語であるという主張は変更しないが、これらから考えると出アフリカ祖語に関しては膠着語だっただろう

479:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 11:32:22.19 0
俺も横レスだけど、
俺は、「単一の出アフリカ祖語」には否定的立場(バベルの塔はそもそも建っていなかった)なんだが、
世界中の言語を鳥瞰すると、
天文物理学(恒星物理学)で言う、stellar population 1,2,3のような区別はあったのではないか、と思う。
1が、既存の恒星が崩壊した残部をコアに出来た恒星で、2と3は、そのような契機を持たない恒星。
なんとなくだけど、印欧祖語やセム祖語は2、3に近い(いわば一次的言語)だが、
日本語は祖語段階で1(最初から二次的言語)じゃないかと思うんだよね。

もう一つの傍証は、生命科学で盛んな、最新のシミュレーション技術を使って、
「システムを自己増殖させるプログラム」を走らせると、
最初、ありとあらゆる構造で、やたら蛇足の多いシステムが、多種多様に爆発的に大増殖するが、
その後、無駄の多いシステムや、盲腸的部分は順次死滅していき、徐々に単純化&寡占化が進む。
ポイントは、最初の最初で、システム増殖が、定量的にも定性的にも大爆発を起こすことで、
ヒトが言語を獲得した直後は、一斉に、やたら文法の難しい大量の言語が、それこそ家族単位で出現して、
世界中がコーカサス状態になったように思われる。

480:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 11:49:39.49 I
>>474
デネコーカシアン語族説はどう思う?
シナチベット語族も昔は抱合語だったの?

481:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 11:52:05.92 I
>>474
デネコーカシアン語族説はどう思う?
シナチベット語族も昔は抱合語だったの?

482:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 13:08:31.26 0
>>480
横レスだけどシナ・チベット語族については、孤立語以前に膠着語の状態があり、
偶発的に屈折現象は観察されるから、中には抱合的現象もあったかもしれない
というか長レスの人と違って私は4分類自体にあまり意義を認めていない
こういうのは変わる時はどーんと変わるから

ていうか全部がくっつく複統合語を眺めていると、
これって全部がバラバラな孤立語と大して違わないよなあと思うw


483:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 13:18:07.51 O
>>479
俺は印欧祖語は「世界祖語→出アフリカ祖語→コーカサス祖語→印欧祖語」の順で、アフロ・アジア祖語は世界祖語からの直接の分岐で成立したと考えてる
これは今準備しているレスの論旨だが、日本語は扶余語の一派がかつて朝鮮半島南部~九州にかけて存在した文化圏においてAN語の影響を受けて出来た言語だと思う
朝鮮語は韓族がたまたま近くにいたから言語接触が起こっただけで、本源的には全く無関係な言語

で、君の挙げた傍証だが、それが出アフリカ後に起きたとする根拠は何?
仮にそのような出来事が本当に起こったとしても、普通に考えたら人類がアフリカにいた頃に起こるはずでしょ
人類が言語を持たないまま拡散したなんてあり得ない
人類が現生人類に進化した直後か、いっそ進化前に起こったかもしれない
俺が世界祖語を「豊富な子音体系を持ち、子音の組み合わせにより意味が決まる屈折語」だとした理由は、まだ人類の喉が会話に向いてない頃に成立したと考えているから
いつから人類が言語の発音を習得したのかは分からないが、その頃は必然的に子音中心の会話にならざるを得なかったはず


>>480
デネ・コーカシアン語族説の真偽に関しては、シナ・チベット祖語の再構が進んでいないから判断できない
だが、少なくともシナ・チベット祖語は孤立語ではなかっただろう
孤立語は民族接触によりピジン化した際に発生するもので、本源的な孤立語はこの世に存在しないんじゃないかと思う

抱合語については、膠着語が極めて例外的な発展をした形態
抱合語が中東から遠く離れたシベリアや北米にしか存在しないのが一番の証拠

484:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 14:20:55.83 0
>>483
俺の話は、おまえさんの枠組みからは、おそらく戯言に聞こえると思うけど、
コペルニクス的転回をした立論だと思って、適当に流しながら聞いて欲しい。

俺の考えでは、人類の「言語爆発」が、出アフリカより前に起きたか後に起きたかは、正直どうでもいい。
多分前に起きたのだろうと思うが、それでも、俺の発想では、
ホモサピエンスの生息域全域が、一度完全な「コーカサス状態」になる。
これは、人類の言語とは何なのか?という哲学命題に関わるものだが、
俺は、「同居する家族の構成員の間の意思疎通に使われるのが、最も原始的な用法」だと理解している。
だから、世界中どこでも、言葉は女性が常に得意。
(他の家族構成員である異性に働きかける)求愛のためのツールですらないんだ。
もし求愛ツールだったら、語学の成績は、統計的に常に男性のほうが良くなければならない。
こう考えれば、「家族ごとに流派がある」のがデフォになるので、
家族ごとにバラバラのままで、熱帯アフリカから南米ホーン岬まで、人類の言語はバラバラのままで広まった。
その後で、部族社会が重層化し、言語が社会的ツールになると、家族間の言語の統一が起きるようになる。
祖語論というのは、このステージから先の話だ。

485:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/29 18:21:52.48 0
チンパンジーやボノボだって家族より大きい群れを作るんだから
ヒトも初めから部族的な社会を作っていたんじゃないかな


486:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 08:44:05.36 0
チンパンジーやボノボの群れの頭数と人の群れ=語族当たりの頭数は変わらんかった、ということだろ。
モノや情報の交換がなければ、互いの言葉を理解しようとするインセンティブも存在しない。

ただし、生存にとって何らかの有利な技術を獲得した20~30人程度の群れが、
他の群れを押しのけ、複数の20~30人程度の群れとして地域に拡散していった場合、
元が一つの群れであれば、それらの群れの言語の祖型は共通だ。

世界に拡散していった群れがその種の何らかの優位性を持っていた可能性は非常に高い。
よって>>484
>家族ごとにバラバラのままで、熱帯アフリカから南米ホーン岬まで、人類の言語はバラバラのままで広まった。
は却下。

487:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 10:16:26.11 0
弥生人の言語は扶余語だったのか…
扶余語はツングース諸語じゃないの?
それとも、ツングース諸語からの分岐が分からないほど、昔に分岐したアルタイ系の別の諸語?
前者だと日本語もツングース諸語からの分岐を示せそうだし、後者かな

488:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 10:19:31.62 0
というか、自分以外の同系統の言語が消滅して、孤立した言語になっている、
ということが具体的にわかっている言語例ってあるのだろうか?

489:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 11:04:21.33 0
>>488
文字を獲得するか、近代に至った時点でかなりの人口を擁していたか、
してないと、そういう言語があったことすら証拠に残らないから、結構
難しいよ


490:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 12:32:09.18 0
ツングース諸語の祖先は勿吉、粛慎でしょ
支那史料を見ても扶余系とツングース系は相互の交渉は密接だったようだが同系統を匂わせるようなことは書いてない
仮に同系統だとしてもかなり古い分岐じゃないか


491:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 12:33:53.95 0
とりあえず、活用ができた当時の日本語も開音節だったの?
それとも閉音節?

492:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 12:33:56.37 0
>>490
粛慎 → 女真 → 満洲
かよ

493:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 12:42:52.39 0
>>488
語派くらいならありそうだけど語族だと無いかな?

デネ・エニセイ語族説が立証される前のケット語はそうだったね



494:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 12:56:13.95 0
>>484 >>486
コロニーの中での親子確認ツールだったって説はどうだろう?
それなら群れの中でも一子相伝が維持できる。

暮らしが安定して一族が増えたときに個人名をつけるようになって
そのへんのモノにも名前がついたみたいな。

495:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 13:18:33.43 0
(粛慎→挹婁→)勿吉→靺鞨

→粟末靺鞨→渤海→×

→黒水靺鞨→女真→満洲

496:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 13:26:28.26 0
いわゆる言語になったのは交易が始まり分業化した頃、つまり文明成立時かな。
親子確認と同様の意味で、御得意さんに向けて自分達が来たぞとアピールしてたんだけど、
客はそれを商品名称と勘違いしたことで、モノに人の名前がついてしまったんじゃないだろうか?


497:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 16:02:28.10 0
>>493
それでよければブルシャスキー語も

ていうか系統不明って大語族を形成しないっていうだけで
印欧語族だってたまたまでかくなったけど全体として他との系統関係は不明だわな
こんなの大小の差にすぎない

498:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 16:22:38.56 0
比較言語学の手法を適用するには同系言語が多ければ多いほど良いからね。
印欧語族とかオーストロネシア語族とかはまさにそう。

499:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 16:23:34.63 O
>>484
それはあり得ない
俺の主張は、>>486氏と大体同じ
根拠はDNAの系統分析(文系だから極めて専門的なことまでは分からないが)だが、俺は出アフリカした部族は単独だったと思ってる
というか、出アフリカした人類が単一の部族だったと考えているから俺は出アフリカ祖語の存在を主張している
この辺りの主張については印欧語族スレでも書いたから、そちらも参照してくれ
傍証を付け加えるなら、現生人類は出アフリカ後に一度中東に定着し、そこで数万年を過ごしたことが知られている
これはネアンデルタール人が既に全世界に広まっていたからであり、現生人類が拡散するのは火山噴火による地球寒冷化によってネアンデルタール人の人口が激減するまで待たなくてはならなかった
これは、出アフリカした現生人類が極めて少数の集団だったことを示唆している
数万年に渡る繁殖と、かつ競争相手の激減が重ならなければネアンデルタール人を種として上回らないほど少数だった

ただし、>>486氏と違って必ずしも出アフリカ部族が技術的に優れていたとは限らないと思う
あくまでもこれは可能性としての話だが、もしかしたら出アフリカ祖語部族の肌は突然変異によって黄色かったかもしれない
アフリカの外に黒人は存在しないし、人類の肌は「黒人→黄色人種→白人」の順に生まれたというのが現在の学説だし(最も、黄色人種と白人の発生順に関しては学説がころころ変わることは特筆しておく)
突然変異により黄色人種化した部族は、他の部族から差別され出アフリカせざるを得なかっただろう
先述したようにこれはただのファンタジーだが、必ずしも出アフリカ部族が先進的だったと考える必要は無いのは確か

500:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 16:34:18.14 O
>>487
ツングース語派と扶余語派は、少なくとも同一の語派ではないのは資料から明らか
これも、>>490氏に先に書かれてしまったが

日本語にはツングース語と類似する要素もそこそこあるし、チュルク語派とモンゴル語派とツングース語派が分かれたのよりはずっと後に分かれた、共通祖語を持つ語派だったんじゃないかと思う
アルタイ祖語から分岐したのはチュルク語派が最初で、次にモンゴル語派とツングース語派が分かれ、最後にツングース語派と扶余語派が分かれたのだろう
そして、扶余語派のうちの一派が日本語というのが俺の認識


>>491
日本語は最初から開音節言語だったと断言出来る
根拠は、モンゴル語派やツングース語派が遡るほど開音節に近い特徴を有していること
文字を遅くまで持たなかった彼らは語末母音の弱化により開音節という認識を失ったが、比較的早く仮名を手にした日本人の間では語末母音の存在が保たれた

そういう意味で、アルタイ祖語を閉音節言語として再構しているモスクワ学派の説には首を傾げる
俺は朝鮮語はアルタイ語族とは無関係の言語だと考えてるから、アルタイ語族に朝鮮語を組み込む姿勢にも首を傾げるが

501:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 17:01:14.63 0
>>468
>>499
出アフリカが一度きりならそれもありえるだろうけれど、パナマ地峡やアカバ湾や読む バブエルマンデブ海峡、
ジブラルタル海峡は、大昔から人の往来の盛んなところだしなあ。
アフリカからユーラシアへ出て行くことが可能なら、逆の向きに入ってくることも容易なわけで、通称『海の民』、
アケメネス王朝、フェニキア人、マケドニア王国→プトレマイオス王朝、ローマ、イスラム勢力、ピエ・ノワール 、
ボーア人・・・・・・と歴史時代に入ってから3000年くらいの間にどんどん入ってきてる、その前の13万年だか
20万年の間に何度も来たり戻ったりが無く一度きりとは考えにくいんだが。


502:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 17:05:18.86 O
日本語の系統がはっきりしないのは、AN語由来の単語とアルタイ祖語から受け継いだ単語を分けないまま比較しているから
グリムの法則を無視して英語とフランス語を比較してもまともな結果が出ないのと同じで、そこをきちんと分けなければ成果など望めないだろう
アルタイ語族説への賛否に関係なく多くの学者が述べているように、日本語には相当数AN語由来の単語が借用されている
また、比較神話学や比較民俗学の研究結果もこの考えを支持している
上代日本語においてはアルタイ祖語から受け継いだ単語よりもAN語からの借用語の方が多いとさえ考えられるが、これは珍しいとはいえ英語やアルメニア語やペルシア語などの実例がある
日本語は、単語の過半数がAN語からの借用語に入れ替わったアルタイ語だろう

では、何故それだけの量の単語がAN語のそれと入れ替わったのか?
3世紀の済州島には、州胡と呼ばれる民族が住んでいたことが分かっている
彼らは言語も風俗も現在の朝鮮人の祖先である韓族とは異なっており、船で半島と貿易したりしていたことが知られている
この州胡という民族、どう考えてもAN系の民族だろう
また、当時は半島南部から九州にかけてが一つの文化圏であったことが知られている
つまり、この文化圏を構成していたAN系民族と南下した扶余族の一派が半島南部において混ざり合ったのが日本語であり日本人だったのではないか?というのが俺の考え
接触したのが九州ではなく半島南部だったとする根拠は、朝鮮語が日本語と類似していること
韓族の言語は州胡のそれとも扶余のそれともツングースのそれとも違ったことははっきり記されているし、先述したように朝鮮語は客観的に見れば日本語よりもアイヌ語やニブフ語に近い
であるからには、韓族がアルタイ語を話していたと考えなくてはいけない理由は何も無いだろう


503:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 17:09:07.18 O
だが、にもかかわらず日本語と朝鮮語は類型論やいくつかの単語において類似している
これは、半島南部で生まれた日本語と、たまたま近くにいた韓族の言葉が言語接触したからだろう
日本語と朝鮮語の類似語には「kuma/kom」「kapa/kaphir」「midu/mir」「pati/pari」「ipu/ip」などがあるが、こんなのどう見てもただの借用語だとしか俺には思えない
そして、この日本語が半島南部で生まれたという説ならば、日本語の大半の単語がAN語のそれに入れ替わった理由も説明できる
日本語が生まれた時には両者の単語比が半々か、或いはまだアルタイ語のそれの方が多かったかもしれない
だが、九州に渡った際に再度混合が起こったことでまたある割合の単語が入れ替わり、結果としてAN語由来の単語の方が多くなった


>>501
歴史時代において、アフリカ外の勢力は精々地中海沿岸とエジプトくらいしかアフリカを占領出来てないだろ
一番深くてメロエまでだったか

付け加えるなら、俺の考えではアフロ・アジア祖語は出アフリカ祖語に由来しない言語
何故ならば、彼らはアフリカの角からアラビア半島に直接渡ることにより中東に進出したとされているから
彼らが後にアフリカに逆進出したことは、出アフリカ祖語説には何の影響も無い

504:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:03:43.16 0
>>500
断言できるも何も、閉音節か閉音節かなんて、類縁の証拠にも、進級の判別にも、ならんわな。
開音節から閉音節になったもの、またその逆、類縁が確証できるのに一方は閉音節・他方は開音節なんてものは
いくらでもあるわな。

505:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:07:19.20 0
>>502
単語が移入した時期とか経緯とかハッキリしていものならともかく、単に、語呂が似てるからって
「こっちはAN語由来、こっちはアルタイ語由来」
なんてことやって、何か意味のある成果になるんかな?
韓国人の自称学者が、古代韓国語で古事記や万葉集が解釈できる! みたいやってるのと同じじゃないか。

506:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:09:12.49 0
>>503
19世紀末~20世紀中盤、アフリカの殆どの地域がヨーロッパ勢力に支配されていたけれど・・・・・・・


507:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:18:47.57 I
ANに由来する語彙って具体的には何があるの?

身体語はアルタイとANのどちらから来たの?シナ•チベットから来た可能性は無いの?


508:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:37:54.04 0
>>500
               , r::':::::::::::::..ヽ 、
             /::::::::::::::::.:::::..::::::::ヽ、
                /:::イ::N、..iv、..:..:..:.:.::::::::vr-
/⌒ヽr-、  _    /i::;;;:/十ヾN-、Ni:::i!:::::/   
たや i! ::.'´ / ・ヽ  ' Y:::i ⌒ , ⌒`}::N)::i 
え っ i!     ,, `●,/N:::!.'' r-v, '' ,}rrノ::| Japonic language family
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.ゃね > ヽ :::、==´=}   _,.r'r'| ,./ ` >!
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`ー'   、' ' レi     ノ'::i`ーi  ヽ´ ./.:  

509:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:46:21.40 0
>>503
半島南部で生まれた日本語ねえ……こんな妄言吐いてるから、信用されないんよ

510:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 18:54:23.70 O
>>504-506は同じ人が書いたんだと思うが

まず>>504についてだが、ある程度の参考にはなるよ
少なくともAN語は本源的な閉音節言語であることが分かっている


>>505については、日本語の起源にAN語が影響を及ぼしたこと自体はもう定説になっている
マクロ・アルタイ語族説(日本語をアルタイ語族に含めるという説)への賛否の立場に関係なく、多くの学者が日本語にAN語が入っていることを認めている
また、比較神話学や比較民俗学の研究結果もその主張を支持している
日本語とAN語の関係に対する現在の議論の論点は「日本語にAN語由来の要素がどれだけの割合で入っているか」だから
学会で完全に無視されている朝鮮語起源説やタミル語起源説とは全く違う

そもそも、例えば他言語からの借用が非常に古い段階から大量に行われていたアルメニア語を研究する際には「この単語はペルシア語由来、この単語はラテン語由来…」という選別が行われたんだが
それのどこが韓国起源説と同じなのかが分からないし、何故アルメニア語で成果を挙げた手法を日本語でやってはいけないのかも分からない

>>506については、だから何?としか
それはただの揚げ足取りでしかない

511:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 19:00:06.05 O
>>509
日本語が半島南部で生まれたという主張のどこがどうどのような理由で妄言なのかを教えてくれ
洗練された説というのは議論の中から生まれるものだから、間違いだと思われる点を指摘するのは大歓迎だ
俺の主張は、要約すると「日本語は半島南部でAN語と扶余語が混ざって生まれたもの、日本語と朝鮮語とは本源的には何の関係もない無関係な言語」だというものだ

512:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 19:16:53.14 0
>>511
扶余語もAN語も残ってないだろ。


513:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 19:26:08.99 0
>>497
ブルシャスキ語族?の言語で過去に話されてたけど死語になった言語ってあるの?
エニセイ語族はケット語の他にもアサン語などがあったけど。


514:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/30 19:55:03.24 0
>>502
州胡がAN語を話していたとするのは、根拠が弱いな。
その風俗と名称からも、モンゴル系という可能性も高い。

515:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 03:38:05.36 0
>>509
妄言と斬って捨てるほどの根拠はあるかな?
半島南部に倭人が居住していたことを示唆する文献や状況証拠はたくさんある。

・弥生文化が北部九州から始まる
・後漢書で三韓の東西は「以海為限」とされるのに対し馬韓は「南與倭接」弁辰も「其南亦與倭接」とされている
・後漢書鮮卑伝の檀石槐の倭人国攻撃の記事
・信憑性は落ちるが山海経海内北経にも「蓋国在鉅燕南倭北」とある(海外東経には倭の記述が無い)
・記紀の三輪山明神渡海伝説と魏志韓伝の「弁辰弥烏邪馬(ミワヤマ)国」の符合
・記紀の天孫降臨神話の「くしふる」と三国遺事駕洛国記の始祖神話の亀旨峰の符合
・紀の任那地名に「ふなむら」など日本語らしきものがある(魏志韓伝の他の地名も良く調べると日本語のものがあるかも?)
・歴史時代の大和朝廷の半島経営への強いこだわり

日本語が半島南部で生まれたとしても何も不思議はないと思う。

516:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 03:40:51.89 0
さらに言うと、
朝鮮語に日本語と表面的に似ている部分があるのは、近現代の影響ばかりではなくて、
朝鮮語の基層に先史半島倭人語の影響があったからではないか。
弁韓人、任那人というのは、韓人と混淆した倭人、または韓化した倭人の子孫ではないか。
紀に見える「別倭種」も、半島に残留した倭人の子孫ではないか。

とも考えられる。


517:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 04:09:46.83 0
山海経の「蓋国」は、濊国ではないか。
この国が倭の北にあるという記述は、半島に韓族が侵入する前の状態を伝えているのではないか。

朝鮮語で濊を예という。一般にこれは字音だと考えられているが、実は朝鮮語の固有語なのではないか。
一方、倭のことも朝鮮の古語で예という。つまり濊と倭を同じ語で呼んでいたことになる。
これは濊貊系民族が日本人と同系であり、三韓人と同系でないとする説を補強するかもしれない。


518:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 05:37:44.71 0
濊はたしかに예(ye)
朝鮮の古語ってのが何を指してるか知らないけど、
ハングルができた後の中期朝鮮語だと、倭は예(ye)じゃなく위(wi)


519:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 07:53:02.59 0
URLリンク(stdweb2.korean.go.kr)
URLリンク(ko.wiktionary.org)
中期朝鮮語でたしかに예は倭を指す。위は知らん
訓蒙字会には「倭:예와」とある。

URLリンク(ci.nii.ac.jp)
(32ページ)
福井玲は예の祖形を *yəri と推定している。


520:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 14:46:19.87 0
>>515
いや、だから、なんで朝鮮半島南部で日本語が生まれたと断言するの?
断言するから妄言呼ばわりなんだよ。
十分な証拠が無くて断言できないだろ。

521:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 16:04:30.39 0
>>515-516
これらの理由だと日本から半島に渡ったとも考えられるんだが

522:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 17:15:13.37 0
>>515
その中で言語学的根拠は地名に依っているように見える。
高句麗語のように、地名から加羅語を再構築できないだろうか?
まずはそこから取り組むべきだと思う。

ないか、ないか、ないか、ないかばっかで地に足がついてないように見える。

523:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 22:12:12.50 O
横レスだが別に断言はしてないだろう。
よくある朝鮮起源説と一緒にして反射的に反発してる人がいるよいに見えるが、
朝鮮半島南部に日本語話者がいたという説はそんなに珍しくも奇異な説でもないし、
日本語の故地は九州北部か朝鮮半島南部のどちらかというのがよくある説だろう。

もちろん断言はできないが、少なくとも日本語の分布域が朝鮮半島南部に及んでいたというのは
妄言扱いするほど突飛な説ではない。
もちろん、朝鮮語につながる新羅語とは無関係ということになるが。

524:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 22:34:08.52 0
あるけどね。

525:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 23:09:48.15 O
そう
>>523氏が言ってくれたように、俺は一言も断言はしていない
あくまでも、根拠となる傍証を積み上げた上で一つの説として提案しただけ
きちんとした論拠を持った上での反対意見ならともかく、「朝鮮半島」というワードに脊椎反射で妄言と断定されるのは非常に心外
きちんと読んでくれれば、俺の考えが韓国起源説とは真逆の論であることは分かってもらえるはず

だが、>>515氏の立論法では半島南部に倭人が住んでいたことはほぼ断言出来るだろうが、既に指摘されているように倭人が日本から半島に渡った可能性を否定できないと思う
むしろ歴史時代において倭国は半島南部のイニシアチブを握っていたのだから、「倭→半島」の可能性の方が強いとすら言えてしまう

>>514
確かに、州胡がAN系であったということの根拠が薄いのは確かだ
消去法でAN系かモンゴル系のどちらかしか無いのも確かなんだが、その辺りは当時モンゴル平原をほぼ支配していた鮮卑族がモンゴル系かチュルク系かで変わってくるだろうな
仮に鮮卑がチュルク系だという説が正しい場合、モンゴル人はかなり遅い時代までモンゴル平原の北部で細々と生きていた弱小民族だったということになる
この場合は、済州島にモンゴル系の人々がいるなどあり得ないだろう
だが、鮮卑がモンゴル系だった場合には話が全く変わり、州胡がモンゴル系だった可能性も十分に出てきてしまう
さすがにそっちの議論の現況にまでは明るくないんだが、今ってチュルク説とモンゴル説のどっちが有力なのかな

526:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 23:22:32.93 O
これは眉唾な話だが、AN語が拡散し始めた時代には黒潮の流れが現在とは違ったという説があるらしい
この説によれば当時の黒潮は今よりも遥かに太平洋側を流れており、台湾方面から黒潮に乗っても決して九州には辿り着けなかったのだそうだ(というか、陸地に辿り着けないまま海の藻屑になるらしい)
仮にこれが本当だとすれば、AN系民族は中国南部から台湾に移る前もしくは同時期に日本に辿り着いた可能性が出てくる
AN語単独起源説論者によれば日本語はAN祖語から直接分岐した極めて古いAN語なのだそうだが、この黒潮に関する説はAN語単独起源説への援護射撃になるかもしれない
最も、個人的にはAN語単独起源説は間違ってると思うが
だが、中国南部から日本・半島南部に移住したというのはルート的にも十分にあり得そうなのも確か

527:名無し象は鼻がウナギだ!
12/10/31 23:35:45.25 0
現存するAN語のどれからも類似がわずかならAN祖語以前に分岐したんだと思うんだけどな。

528:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 02:57:36.66 0
昔の日朝同祖論は日韓併合後の内鮮一体論を背景にしていたけど
今の韓国人は日本侵略の一環として同じ事を言ってるからなw
高句麗語と日本語についても韓国の学者は白鳥庫吉もアストンも名前を挙げず
平気で自分の創見のように書く

529:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 03:30:18.85 0
>>523
朝鮮半島南部に日本語の話者居たのはおかしくないよ、倭が属領として支配してたんだから。
でも、同族とは思ってなかったろ。
律令時代、任那、伽耶の出の氏族は、諸蕃氏族として、外来の帰化者と同じ扱い。内地でも本領でもないという意識の表れだ。
隼人・熊襲や蝦夷(この時点では東海・関東)の出の氏族は、神別氏族や皇別氏族が列挙されていていても、諸蕃氏族は無い。
朝廷の支配が及んでいなくても、隼人や熊襲、蝦夷は同族扱い、その勢力圏も内地の扱いだ。
で、任那・伽耶は小国乱立、習俗も言葉もバラバラ。そこに早く統一をなした倭が乗り込んで行って、良く言えば調停者たる大国、
として振舞う、く言えば混乱に乗じて支配していた。
アフリカとかインドとかで、現地の言語事情がバラバラだから、植民地時代の宗主国の言語がいまでも公用語だったりするだろ、
それと同じ事情で、任那・伽耶で族際語として日本語が通用してたんだろうて。

530:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 04:05:41.43 0
律令時代の東海・関東の蝦夷系氏族って何?そんなのいたか?
西日本から移住して開拓したという伝承を持つ氏族ならたくさんいるが。
神話で皇室と同祖とされる隼人はともかく、蝦夷には同族扱いはしてない気がするんだが。


531:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 04:28:39.29 0
>>525
東胡→烏丸・鮮卑
 鮮卑→…→シベ(錫伯族)
 鮮卑慕容部→吐谷渾→...→モングオール(土族)
 鮮卑宇文部?→契丹・奚
 鮮卑宇文部?→室韋→蒙兀→モンゴル(蒙古)

錫伯族は鮮卑の、青海の土族は吐谷渾の子孫を自称しているらしい。
契丹語と土族語はモンゴル語族で確定。
契丹と室韋の祖先については諸説あるが、鮮卑説を採るなら、鮮卑語はモンゴル語族で決まりじゃないかな。

錫伯族は明末清初に満洲語化する前は「非蒙非満」の言語を話していたらしい。
「非蒙」が引っかかるが、モンゴル語族の他の言語と分岐して相当経っているから
互いに通じなくなっていたということか。

532:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 10:28:32.88 0
テュルク系だったってことはないのかな。今でもキルギス族が黒竜江省にもいるそうだし
他のテュルク系もいたとか
鮮卑がモンゴル系以外の集団も含んでいたとしてだけど

533:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 10:40:18.93 0
>>530
後に藤原氏を出す中臣氏なんて、常陸国鹿島の出だろ。


534:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 10:50:09.47 0
>>531
集団(帰属意識)と、生活ぶりと、言語と、血統なんて、結構簡単に組み合わせの入れ替えのあるものだよ。
過去に栄えた大族の末裔を僭称するなんてよくあることだ。これは、帰属意識が入れ替わる最たる理由だ。

535:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 16:44:05.19 0
しかし、鮮卑がチュルク系だとすると、吐谷渾・契丹・奚・室韋が揃ってモンゴル化したということになるけど。
いつ、何をきっかけにモンゴル化したのか辻褄の合う説明をするのが難しくないか。
アルタイ・サヤン方面に起源をもつとされるチュルク系が嶺東まで広がっていて、
モンゴル系は>>525の言ったようにどこか片隅に小さくなっていたのが、
正史に名も出さずにチュルク系を同化して高原一帯に広まったと想定しないといけない。
支那史料は大昔の伝説を聞き書きしたものばかりではなくて、
同時代の観察者の立場から書いた部分も多いから、簡単に僭称と斬って捨てることもできない。
そもそも契丹が現れたのは鮮卑系王朝が栄えていた頃だ。


536:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 16:45:13.74 0
土族語(モングオール語)はモンゴル文語よりも古風な特徴を持っているらしく、
モンゴル帝国以前に分岐していたことは確かだと言われている。


537:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 17:09:52.50 0
>>536
モングオールで検索しても、全然出てこないんだが、
モンゴルと何が違うのか?

538:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 17:59:13.28 0
そんなことも知らんじゃ話にならんなあ


モングオル モングォル モングォール Monguor


539:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 20:16:39.35 0
>>532
黒竜江のキルギスはロシアに追われてハカシアから移ってきたんだよ。


>>533
鎌足は常陸で生まれたにしても、中臣氏が先祖代々常陸で生まれ育ったなんて話は無い。
中臣系氏族は常陸だけでなく鎌足以前から河内や伊勢、壱岐、伊豆、武蔵などあちこちに散っている。
常陸は大和朝廷の奥州征服の前線基地で、だからこそ中央の勢力が送り込まれたんだよ。


540:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 20:29:35.65 0
弥生時代以前の倭人の移動の方向としては
・九州北部→半島南部
・半島南部→九州北部
の他に、
・大陸東部のどこか(山東半島とか長江下流とか福建とか)→半島南部&九州北部
という可能性も考えに入れておいたほうがいいね。


541:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 20:33:25.49 O
>>530
朝廷が実際に蝦夷に対してどういう扱いをしてたかはともかく、蝦夷の人々は民族系統としては倭人と同じだったという説が有力
世間では「蝦夷=アイヌ」と思われがちだが、少なくとも蝦夷はアイヌとは全く違う民族だったらしい
蝦夷の最大の特徴は馬によく乗ることだけど、アイヌ文化の中には馬自体がほとんど存在しないし

あと、鎌倉時代以降になると蝦夷の子孫とされる人物が登場したりする
これはうろ覚えだが、確か戦国大名の中にもそういう出自の人がいたよね
個人的には、奥州藤原氏で有名な「奥州八万騎」は蝦夷のことなんじゃないか?と思うが


>>531
>>525を書いた後で少し調べてみたけど、少なくとも鮮卑の諸部のうち拓跋部に関してはモンゴル説がほぼ確定的みたいだね
いずれにせよ、州胡がAN系であるという部分に関しては撤回する
モンゴル系である可能性を排除出来ない限りは、あまりにも根拠が薄すぎるし
チュルク系である匈奴がモンゴル平原を支配していた前漢の時代に既に済州島にいたという証拠があれば、州胡がモンゴル系である可能性を排せるんだが


>>532
キルギスはかなり遅くまでモンゴル平原で力を保った、かなり有力な部族
キルギス人は史記が記された時代から清の時代まで滅ぼされることのないまま集団を維持してきたが、彼らは元々は南シベリアに住んでいたらしい
だから、キルギス人が満州にいるのは別に不思議なことじゃない

542:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 20:47:05.33 0
>>541
蝦夷=アイヌではないと思ってるけど、

>蝦夷の人々は民族系統としては倭人と同じだったという説が有力

これって本当?

543:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 21:27:21.79 O
>>542
「倭人」の定義によるけど、一般的な定義に従うなら蝦夷は倭人でしょ
例えば竪穴式住居が東北地方においては鎌倉時代まで現役だったように、文化とかがどう見ても上代以前の倭人と同じだし
更に、蝦夷の子孫として知られていた奥州藤原氏のミイラを解析したところ、彼らにアイヌ人の特徴が無かったことも分かっている
「アイヌ→蝦夷」もしくは「蝦夷→アイヌ」の文化継承があった可能性はあるにしても、蝦夷がアイヌ人だったとか蝦夷がアイヌ人の祖先だとか主張するのは無理がある

逆に蝦夷アイヌ人説の主な根拠は「東北地方にアイヌ語地名が多い」という一点だが、何故それを根拠にアイヌ人だと断言出来るのかが分からない
地名に関しては、元々住んでいた民族のそれを後から来た民族が継承することはそれほど珍しくないんだし
ただ、蝦夷が日本人だとしたら日本には元々いなかったはずの馬を何故彼らが大量に所持していたのかは気になるな

544:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 22:12:34.12 O
>>541>>543について一部訂正
一時期蝦夷アイヌ人説はほぼ否定されてたけど、最近は復活してきたみたいだね
それを踏まえ、>>541に書いた「蝦夷の人々は民族系統としては倭人と同じだったという説が有力」という文章に関しては訂正する

ただ、蝦夷が倭人だったという考えについては変えるつもりは無い
地名だけを根拠に民族系統や言語系統を論じるのは、あまりに的外れでありナンセンス
印欧語族スレで少し前に「卑弥呼=ひみこ」説の話題があったが、それと同レベルの珍説と言わざるを得ない
卑弥呼の読み方といい蝦夷の系統問題といい、どうして日本の日本語学者はこうも残念な考え方をしがちなのだろうか…

545:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/01 23:23:11.66 0
筋は極めてよろしくないけど、
(古墳時代にむしろ東北を南下する)続縄文文化の遺物出土の南限と、
律令時代の歴史記録に残る「蝦夷居住地」の範囲と、
東北に残るアイヌ語と関連づけられる地名の範囲が、大枠で一致する、ということは、
東北蝦夷の使っていた言語が、アイヌ語と近縁の可能性は、決して低くはないと思うけどね。
東北方言は、見た目と違い、言語学的には意外に均一性が高く、
これは、比較的新しい時期の広がりであることを示唆する。
日本語の方言変化のグラデーションの傾斜は、東日本太平洋側だと、箱根でがくっと変わる。
関東と東北は、利根川ラインの大落差以外は、グラデーションがかなり緩い。

546:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 01:19:00.71 0
>>543
仮に新来の倭人が(東北で)アイヌ系の人の住む地に広がって同化し、
地名はアイヌ系の人の用いていたものが残ったとする。
一方で、倭人は倭人語による名称を新しく作りだすこともあったろうから、
時間がたつほどアイヌ的な地名はわずかずつ減少すると考えられるが、現在のアイヌ的な地名の数は
たとえば西暦600年ごろから数えて1200年ほどある期間とはたしてつりあっているだろうか。
一般に旧住民の使っていた名称がどこまで残るかという争点について、
地名はあまり入れ替わらないものという立場をとれば、
アイヌ的な地名があってもそこはすでに倭人の地であったと主張する余地はある。
しかし「地名に関しては、元々住んでいた民族のそれを後から来た民族が継承することはそれほど珍しくないんだし」というのを無造作に決めてかかるのはどうか。

547:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 01:51:56.53 0
一般に地名にどの程度基層語が残存するかという傾向、数字をまず(歴史学に対して)言語学の側で精査すべきで、
それを飛ばして、「地名は残存するものだから、アイヌ的な地名があることを根拠にしているエゾアイヌ人説は珍説、それが分からない日本語学者はバカ」とまで言うのは
学術的な議論としてはやや行き過ぎだと思う。

>>545
ある時期に東北が関東方言から広く波をかぶったせいで東北内の方言差が縮まった、
または東北の一地域で発生したものが広域に及んだ、、
すなわち東北方言の均一性は実は後から強まったものという可能性はどうか。


548:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 02:39:22.45 O
>>545
東北弁の広がりに関しては確実に歴史時代の話なんだから、どの時点で東北弁が生まれたのかが分かるはず
個人的には関東武士を連れて源氏が清原氏の内紛に加入したりした時に当時の関東弁が東北に入り、今の東北弁の原点になったんじゃないかと思う(他に東北と関東がある程度統一的に統治された時代を思いつかない)
清原氏は蝦夷だったらしいから、まあ矛盾は無いし

あと、アイヌ語と蝦夷語が仮に近かった場合(根拠が地名しか無いが)それはアイヌ語から蝦夷が単語を借用してた可能性の方が高いんじゃないの?
少なくとも、文化交流があったことは明らかなんだからさ


>>546-547
俺は積極的に蝦夷倭人説を肯定してるというより、蝦夷アイヌ人説があまりに根拠薄弱だから消去法的に蝦夷倭人説を支持してる感じ
直接的核心的な証拠がゼロなのは仕方がないにしても、傍証が地名と後発の文化の文化圏分布だけじゃ薄すぎるよ
それだけが根拠なら、どんな説だって立てられてしまう
立証責任は説を立てる側にあるのであって、その根拠があまりに薄いのであれば説は否定されざるを得ない
あと、発言のニュアンスは「信憑度が薄い証拠のみを根拠に立論する傾向があること」を残念と言っているのであって「蝦夷アイヌ人説を立てる日本語学者は馬鹿」というような悪意のある解釈をされるのは心外



549:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 02:41:23.96 O
地名がどれだけ残るかって話だけど、例えば今の「札幌」「登別」「釧路」なんかもアイヌ語地名をそのまま残してるじゃん
ミシシッピやミシガンなどの州名はインディアン語を継承してるし、ギリシャのポリスは何度征服されようが現在まで3000年以上も同じ地名のまま
ローマやテーベ(エジプト)やアレキサンドリアもそうだし、インドのムンバイなんかも継続的な歴史が無いのに地名が継承されている例
実例はかなり多いし、はっきり言って地名の一致は傍証にならない
そこから分かるのは、かつて東北地方にアイヌ人が住んでいたことだけ
地名は日常的な言葉ではなく固有名詞だから、「変化しにくい傾向」はあると思うけどね
日本で言えば、伊勢や奈良なんかは少なくとも1400年近く変化していない単語

というか、そもそも地名がそれまでと全く違うものに変わるのはほとんどの場合当時の政治的もしくは宗教的な事情によるものじゃん
例えば、日本でも好字二字令という政治的なものによって地名の表記や読みが大量に変わったし
そんなものにどうやって言語学を持ち込めというのか
むしろ、そういうのを解き明かすのが歴史学の仕事なんじゃないの?

550:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 03:56:14.31 0
>>548
ズーズー弁は出雲にも見られるぞ

551:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 07:46:17.64 0
>>549
けど、大阪(大坂)とか福岡とか広島とか岐阜とか東京とか地名としては新しいよ?
大阪なんて、国の始まりから要衝(神武天皇が長臑彦から奪取して建国)で、仁徳天皇の代には京が置かれてる。
あのあたりが大坂もしくは大阪と呼ばれるのは精々15世紀か16世紀あたり。

552:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 08:10:52.13 O
>>550
あれってただの偶然じゃないの?


>>551
大阪の元々の発音はヲサカであって、日本書紀に登場する極めて由緒正しき地名だよ
紀記が(魏志倭人伝を除けば)現存する最も古い日本の歴史資料なのだから、その時点で既に現れ現在まで伝わってる地名を新しいと言われても…

福岡は関ヶ原の戦い後にあそこに封じられた黒田氏が自らのルーツの福岡にちなんで付けた地名で、それまで一律に博多と呼ばれていた地方のうちの行政地区(というか居城とその城下町)を新しく福岡として分けたもの
だから、新しい地名であるのは確かだがそれまでの地名を破棄した例ではないし、博多という伝統的な地名は今に残されている
岐阜や東京に関してはわざわざ由来を書くまでもないだろうし、極めて政治的な改名であることも知っているだろう
これらの例から読み取れることは「地名は変わることもあるが変わらないことの方が多い」と「地名は規則的変化の結果変わるのではなく政治的あるいは宗教的事情により変えられる」ということ
いずれにせよ、その辺りの立証を言語学に求めるのはナンセンスだよ
人々の認識の中で自然と変わっていくならともかく、為政者の気紛れでいきなり連続性も無く変わるようなものを研究するのは言語学の仕事じゃない

553:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 10:42:02.60 0
大阪がヲサカだなんて日本書紀のどこに出てくるの?
大和の忍坂のことじゃなくて?

554:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 11:02:30.61 O
>>553
烏瑳箇という表記で普通に出てくるけど…

555:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 11:09:20.51 0
>>548
地名にしか残っていないのに、地名に大々的に借用語を使うというのも、不自然だろう。
日本語が中国語語彙の本格導入を開始して1500年近くになるが、
日本の主要都市の地名で、字音語になっているのは、
仙台、東京、府中、甲府、岐阜、京都、防府くらい。
このうち「京」または「府」のつくものは、
これは「都市」「政治中枢」という意味の一般名詞が根付いたものなので、
地名が本当の意味で漢字音化したのは、仙台と岐阜だけ、ということになる。
いずれも、著名な戦国武将の意図的な命名で有名な例だ。

「谷」だの「山」だの「丘」だの「崖」だの「沢」だの、
そういったタイプの地名が大量に見られるということは、借用ではないんだろうと思う。
日本で、この意味での地名で、中国語が割り込んでいるのは「◯◯山(さん)」と「△△台(だい)」くらい。

556:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 11:31:33.14 0
地名って変わる場合は政治的というより行政的なものが大きいんじゃないのかな?
残す場合には政治的な力が働くんだろうけど。

そもそもアイヌ地名ってアイヌ語なのかな?
未知の言語だとしたら、どんなものが再構できるんだろうか

557:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 12:44:55.79 0
>>552
天王寺動物園と四天王寺の間にある坂し「逢坂」だし、小坂・小阪ならそりゃ珍しくない地名だしなあ・・・・・

558:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 12:47:37.77 0
>>552
博多の方も結構新しい地名のはずだけれどね。

559:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 13:51:07.89 0
ママって言葉の由来は日本語だってきいたぞ。
日本の幼児語のまんま=飯から来てる。
これ以外考えられないと思うけどどうなん?

世界各地にあるママ系統の言葉に意味があるなら誰か教えてくれ

560:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 14:02:30.31 0
>>559
おい、釣りか?

papa,mama系統の幼児語は全世界の言語で普遍的に見られる人類共通の現象だぞ?

561:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 14:06:58.50 0
エミシとアイヌは別という説も大した根拠はないんだよな
蕨手刀と馬ぐらいだろ
蕨手刀は釜山や大邸からも出土しているから新羅との交易があったと見ることができるし、
それならアイヌ語と朝鮮語(統一新羅の流れを引く可能性大)との数詞の共通点も納得がいく
馬はその過程で持ってきたと見るか、新羅から北関東への移民が連れてきたと見るか、
早期に東北に浸透しエミシと融和し蝦夷を名乗るに至った倭人(安倍氏や奥州藤原氏はその流れだろう)が
牧場の開発に成功したと考えてもそう無理はない
エミシが早期には毛人と表記されていたこともアイヌの特徴と一致する
いずれにせよ農耕民と狩猟民では後になるほど人口比が圧倒的に違ってきて、
純粋なエミシの血統は東北に溶け込んで文化と言語はほぼ消滅していったと考えるのが自然
民族という概念すらない時代だし今の北海道と同じことがもっと急激に起こったのだ

エミシ=アイヌ説の根拠には地名以外に、マタギの山言葉(マキリ(小刀)、セタ(犬)、サンペ(心臓)など)や
エミシの語源がenciw(人)というアイヌ語の古語に由来するという金田一京助の説もある



562:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 14:34:58.92 0
40歳以上の方はそれほど気にしなくても
大丈夫です。

563:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 19:17:37.12 O
>>555
俺もそう思うよ
だからこそ、アイヌ語地名は単なる地名の継承だと思う
そもそも、東北に残るアイヌ語地名を朝廷がそのまま受け継いだから今に至るまで地名が残されている訳で
それ自体が地名継承の例じゃん


>>557
逢坂は「あうさか」であって「をさか」ではないから、これを一緒くたに扱うのは国語学の手法に反している
それに、大阪が戦国時代まで小坂と呼ばれ書かれていたことは歴史的な事実
それが「小→大」という縁起的な書き換えにより大阪になっただけ


>>558
博多は続日本紀に出てくる地名で十分に古い


564:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/02 19:21:42.05 O
>>561
馬のルートは、北回りの交易路だろう
あの辺りの地域が独自に沿海州の辺りと交易をしていたことは知られているが、その際にツングース系か扶余系の民族から馬を輸入してたんだろうな

安倍氏や清原氏が倭人の子孫だという点に関しては根拠が無い

それに、蝦夷の語源がenciwだというのも金田一耕助が言ってるだけ
「えみし」は人名にも使われたが、仮にアイヌ語だとした場合何故アイヌ語が日本語の人名に転用されたのかが説明不可能
そもそも、蝦夷という単語は他の不服民を呼んだ単語(隼人や土蜘蛛など)と違って蔑視語ではない
前述のように人名にも使われているし、転訛系の「えびす」は神の名前になったりしている
明らかにポジティブなニュアンスの単語だろう
例えば後世に至るまでずっと化け物扱いの土蜘蛛とは全く扱いが違う
この辺りの対応が、系質的に全くの異民族に見えただろうアイヌに対するものだとは俺には思えない
文化という観点においては蝦夷のそれは倭人とは違っていただろうが、言語や文化に関しては倭人と同じだっただろう
傍証としては、弥生文化は一度急速に本州北端まで広まった後に急速に西日本まで後退したことが知られている
これは、少なくともこの時点で既に北海道を除く日本の大半が同一の文化圏に属していたことを示唆する
アイヌ文化の源流である続縄文文化が生まれたのは北海道であり、このことは当時の北海道にアイヌがいたことしか示さない(蝦夷アイヌ人説の根拠にはならない)
更に、土蜘蛛や隼人の由来は日本神話の中にそのエピソードが創作され征服の正当化材料になっているが、蝦夷に関してはそれが特に無い
同族だという認識があったから、征服を正当化する必要性が無かったのだろう

繰り返しになるが、俺は消去法で蝦夷辺民説を支持しているだけ
どちらにしても資料や証拠が少なすぎるのは分かってるし、現状の証拠では蝦夷辺民説の方が信憑性があるなと
だから、蝦夷アイヌ人説の有力な証拠が出てきたらこれに関しては撤回するつもり(出ないと思うが)
2005年に札幌医科大のチームが蝦夷の骨600体をDNA鑑定するというニュースがあったが、あれって結局どういう結果になったの?
あれの結果があれば論争などあっという間に片が付くと思うんだが、いかんせん続報が全く無い

565:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 00:22:40.04 0
>「えみし」は人名にも使われたが、仮にアイヌ語だとした場合何故アイヌ語が日本語の人名に転用されたのかが説明不可能

古代人には地名や民族名を人名に使ってる人がたまにいるよね
蘇我氏だけでも韓子、高麗、蝦夷、日向(無邪志=武蔵とも)
佐伯靺鞨、根靺鞨、榎井靺鞨とかもいる。


566:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 00:52:41.99 0
>>564
隼人は蔑視語ではなくて単に南(ハヤ)人の当て字だろう。蔑称はたぶん狗人じゃないかな。

関東以南の土着民国栖(土蜘蛛、佐伯、八掬脛)が異人種異民族だったらしいのに、東北の蝦夷が同人種同民族ってのも変じゃないか?
神話の時代には、蝦夷はまだエミシと呼ばれてなかったか、そもそも出会ってなかったんじゃないかな。
日本書紀では景行天皇に武内宿祢が日高見国征服を勧めるくだりが初見だ。
「蝦夷是尤强焉。男女交居、父子無別。冬則宿穴、夏則住樔。衣毛飲血、昆弟相疑。登山如飛禽、行草如走獸。承恩則忘。見怨必報。是以、箭藏頭髻、刀佩衣中。或聚黨類、而犯邊堺。或伺農桑、以略人民。擊則隱草。追則入山。故往古以來、未染王化。」
どう見ても同じ文化に属してる扱いじゃないな。


567:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 00:56:24.46 0
>>563
問題は、地名の継承だとして、誰が付けたの?ということなんだ。
当然倭人(日本語東国方言母語話者)ではない、先住の誰かで、彼らはアイヌ語に近縁の言語を話す。
そして、アイヌ語地名は、ざっくり捉えて北東北にしか存在しないから、
この「先住の誰か」は、東北北半分にしか居なかったことになる。(例えば福島の先住民ではない)

遺物と照合すると、候補は2つしかない。ひとつは縄文前中期の「円筒土器文化」集団。
もうひとつは、古墳期にやや南下して北東北に住み着いた続縄文集団≒文献上の蝦夷(えみし)。
前者である可能性は、あまり高くない。例えば「ナイ(川)」地名など、
今のアイヌ語とあまりにもよく符合するからで、
5000年も以前の言語がここまで一致する、ということは、比較言語学的に考え難い。
だとしたら、後者なんじゃないと?ということになる。

なお、この東北の続縄文文化人は、一端弥生文化を知った上で、
影響を受けつつも、おそらく気候風土の関係から、弥生古墳文化から再離脱した人々で、
蝦夷の遺跡からは、東北に限らず、北海道の遺跡でも、大和系の遺物は普通に出てくる。
交流は十分にあった。というより、最初から大和との交流の中で生まれたエスニックグループだった。
このことは、近世アイヌに至るまで変わらない。

568:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 00:58:12.29 0
>>548
朝廷は東北各地を征服して城柵や郡を置くと東海東山北陸の各国から農民を多数入植させてるから
関東と南東北はその時点でほぼ同一な方言を話すようになって、その状態が何百年か続いたんじゃないか。
ちなみに近代の北海道も東北と北陸からの入植者が7割を占めたが、
北海道方言はやや標準語寄りな東日本方言になっている。


569:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 01:01:35.78 0
隼人は蔑称ではないだろうな
日本神話でも鳥は神聖
邪悪なのは熊

蝦夷、隼人っていう人名はあっても、熊襲っていう人名はないはず


570:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 02:28:47.63 0
>>569
アフリカ(カルタゴ)での戦勝を祝して、アフリカヌスの二つ名のついたスキピオとか、
タタルのテムジン・ウゲを捕縛した戦闘の最中に生まれたことを記念してテムジンと名づけられていたジンギスカンとか、
そういうようなものではないの?

571:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 02:50:02.70 0
>>564
enciwとエゾ、エミシとの近さは、ともにシラビーム言語である東北方言とアイヌ語の感覚では
見た目以上に近い 金田一しか唱えていないというのは異論がないからで、
ある時期まで大野晋のようにそのまま受け入れて定説となっている
異論はあってもどれも否定するだけで、もっと根拠が薄い

北回りの山丹交易は、馬を連れて来るだけのメリットがない
寒冷地を経由することと、樺太北海道に馬文化の痕跡がないことから無理がある
新羅だけでなく高句麗・ツングース系の交易路があったにしても、
直接船で往来したんじゃないだろうか

奥州藤原氏のミイラにアイヌの特徴がなかったことから見ても
当時の東北住人はすでに倭人が主体になっていたとみるべきだろう
ただ血統・言語の上はほぼ倭人でも、中央との連絡を絶たれて久しく、
文化上は先住民の風習をも受け入れた第二の中間的な倭人集団がそこにあったと考える事ができる
漢化していた古琉球を思い浮かべるといい
まつろわぬ強いエミシへの畏敬の念はマレビト信仰と結びつきエビス信仰につながる
土蜘蛛との違いは、遠すぎて交易対象にしかならなかった故の距離感の違いだろう
>>569
ヤマトタケルというのは「倭の勇者」という意味のクマソの言葉だと説明されている
服属した異民族に与えられた呼称を誇らしく名乗るのだから、邪悪という扱いではないだろう

572:571
12/11/03 02:57:51.00 0
> 漢化していた古琉球を思い浮かべるといい 
について補足。琉球の場合文化面での漢化は少数の漢人(ビン人)の移民と
交易の結果で、先住性はむしろ一貫して日本語の系統の言葉を話す琉球人にある。
ただエスニシティの分離をイメージするのに便利だと思ったので挙げた。

573:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 03:02:50.10 0
>>570
蘇我氏に高麗とか韓子とかいるのは、
三韓征伐を指揮した竹内宿禰の子孫だからということなのかな?

574:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 03:25:40.94 0
別に、馬も倭人からでいいと思うんだよなあ。
アイヌ文化というのは、前代から驚くほど多くの、しかも重要な文化的要素を惜しげも無く捨てている。
一番驚かされるのが土器製造の文化で、大和から鉄鍋が入ると惜しげも無く捨ててしまった。
道内で出土する擦文土器を、アイヌに見せても「俺たちとは無関係」と言い放っていたらしい。
他に、最近「捨てた」ことが明らかになったものとしては、
「畑の畝作り」というものもある。擦文人は、アイヌよりずっと手の込んだ高度な農耕を行なっていた。
9世紀の道内の擦文人の遺跡から、畝の遺構が出てきたのだ。

こんな感じなのだから、馬と鉄鍛冶も後から捨てた、と考えても何も不思議ではない。
方形に近い北海道という島で、部族単位の舟による交易社会に戻るにあたって、馬は不要。
鉄鍛冶は、中世に長足の進歩を遂げた大和の鍛造技術により、世界最高級の刃物が手に入る。
これも、交易に特化するなら、自分で二流刃物を作ることもないだろう。

575:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 03:46:04.02 0
続縄文時代の北海道の遺跡からは馬の骨は出てこないの?


576:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 13:31:16.73 0
>>574
でも、馬の使用も、製鉄・鍛造も、痕跡が無いんだよね?

577:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 13:50:06.33 O
>>566-567
確かに、そう言われると純粋な蝦夷辺民説は苦しいものがあるな
考えを「蝦夷自体は倭人の集団だが、東北に住んでいたアイヌ人の祖先集団と混住して(混住であって一律的な混血ではない)アイヌ化したもの」に修正する

まず、大前提として、ほぼ定説になっている邪馬台国畿内説の立場を取る
この場合、邪馬台国は少なくとも北九州から山陰や畿内にかけてを既に支配していたものと思われる
長々と書いても仕方がないので結論だけ書くと、どのような経緯かはともかく倭人はこの時代までには既に東北に進出し、アイヌ人と混住したのではないか?
kamuyやpasuyなどの例(余談だが、これはかつて「し」にも甲乙の別があったことを強く示唆する)から見て、奈良時代までに接触していたことは明らかなんだし
弥生文化が一度北限まで伝わったことは知られているから、その頃から一貫した交流があったのかもしれない
その景行天皇の話でも倭建命は普通に北関東まで行っているし、武内宿禰の話が蝦夷の初出だし
その武内宿禰の話で蝦夷は入墨をしていて…という話がある訳だが、これは後に大和朝廷になった邪馬台国の風習と同じ
このことからも、蝦夷が純粋なアイヌ人だけの集団だったとはどうしても思えない
蝦夷はアイヌ人と倭人の混成集団か、もしくはアイヌ化した倭人集団だろう
個人的には後者だと思う

578:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 13:51:05.11 O
>>571
そうじゃなくて、enciwという現代アイヌ語の単語と発音を元に1400年前の日本語を説明しようとするのは言語学的におかしいという話
よくある、現代韓国語の単語と発音を元に1300年前の日本語である万葉集を読み解こう、というのと同レベルじゃん
それを証明するには、まずアイヌ祖語における形を再構するのが言語学の正道であるはず
現実にはアイヌ祖語の内的再構はあまり進んでないんだから、現時点で「蝦夷=enciw」の証明は不可能

馬の交易に関しては、北海道より高い緯度に住んでた粛慎は平気で馬を乗り回してたじゃん
粛慎やオホーツク文化人だったと推定されているニブフ人がよく海を渡って貿易していたことは分かってるし、つまり貿易路は確立されてた訳で、その品目の中に馬があったと考えることは別に不自然じゃないでしょ

「文化上は先住民の風習をも受け入れた第二の中間的な倭人集団」という考えについては全面的に同意
俺もそんな感じの捉え方

579:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 20:09:51.84 0
本当に邪馬台国なんて有ったのかなあ?
支那の史書って自分らについては結構詳しく書いてるけれど、
周辺民族については、関心が薄いのか、漠然としていたり、時代や地域を結構混同していたり、
野蛮さを強調して貶めていたので、あんまり不正確ではないよ。

580:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 20:22:09.04 0
>>571
タケルって本当に熊襲の言葉か?
イズモタケルもいるじゃん。


581:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 20:51:19.97 0
邪魔大国と読んでしまうw

582:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 21:00:24.59 0
倭語を話していた蝦夷って要するに「渡党」ってやつと同様のじゃないのか?
14世紀になってもそういう日本語を話すのに政権に帰属しない民がいたんだから、それより以前から本州の蝦夷にはその様な集団はいたんだろう。

583:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/03 23:39:48.04 0
ワカタケル=倭王武
なんだから、倭というのはやっぱりちいさいちんまい意味のワイ?
日本や本州の本がアイヌ語のポンで、pon yaがひっくり返ってJAPANなんて説はないんだろうか?

584:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 01:00:07.27 0
>>577
pasuyについてはかなり後の時代に(つまり北奥方言がズーズー弁化した後)
北奥方言の[ɸasɨ]を借用したんじゃないかな。

585:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 02:59:53.35 0
kamuy(神)やmuy(箕)のようなミ乙類との対応例からすると
上代以前の借用でもおかしくないんじゃないかな。
'onkami(拝み)ではミ甲類とmiが対応している。
ちなみにsake(酒)kamtaci(かむたち)tuki(杯)puntari(ほだり)
marapto(マレビト=客、宴)nusa(幣)takusa(手草)など
アイヌの神祭りとそれに欠かせない酒や器物の関連語彙には古い日本語からの借用語が多い。

>>577
入墨なんてAN系諸族はじめ色んな民族にあるだろ
それだけで民族の異同を判断するのはどうかな

586:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 03:14:04.21 0
>>580
むしろ熊襲・隼人は倭人の分派だったのでは?
だから言葉もある程度共通していたと。
近世の琉球のようなイメージ。


587:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 03:52:10.06 0
>>585
というかアイヌにも入墨の習慣はある(あった)よねw
いちばん目立つのは既婚女性が口の周りに刺青を施すという
あれは和人のお歯黒に通じるものがあるかもしれないと思うと興味深い

AN語族といえばアイヌ語との比較を村山七郎が行なっていて、単語の対応例らしきものもあり面白い
じっさいアイヌ語は文法構造上は古アジア諸語を思わせるけれど
子音・母音とも音素が少なく、子音連続も少なめで音構造の単純さは際立っている
隣りにある日本語がまた単純な方だから我々は忘れがちだけれど、
日本語の基層にAN語族があると言うならアイヌ語も十分その資格はあるだろう
(最初にやってきたのが開音節のポリネシア語派とは限らないだろうし)


588:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 04:28:29.64 0
>>586
神話を額面通り受けとるなら、隼人は少なくとも天皇家とは同族だが、実際どうなんだろうな。
五島列島の住民は、以下のようだったらしい。

「彼の白水郎は、馬・牛に富めり。(中略)此の嶋の白水郎は、容貌、隼人に似て、恆に騎射(つねにうまゆみ)を好み、其の言語は俗人(くにひと)に異なり。」
『肥前国風土記』松浦郡値嘉(ちか)郷の条

589:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 10:56:30.61 0
やま と山 徒
たけ る岳 郎

武内 宿禰
すくなひこ 小国 大国主?
すくないほう 少邦

竹取翁かと思ったけどすずめのおやどだなこりゃ
コエる九十九折は少ないに越したことはないと。

舌切雀って考えてみると、元々言葉が違ってたって事はないのかな?
磯部の五十鈴女には八十余折の発音が難しくて噛んじゃったみたいな。

590:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 11:23:34.78 0
>>587
音素の少なさ・音節構造の単純さ→オーストロネシア語族、という連想は、きっぱり捨てた方がいい。
俗説としては今も根強いが、完全な嘘だから。

URLリンク(en.wikipedia.org)

ざっと見たが、明白な誤謬は無さそうなのでwikipediaだがリンクを貼る。
学者によって復元音はある程度割れるが、
反り舌音はあるは、フランス語のRみたいな音はあるは、音節構造も複雑だわ、当然閉音節だわ、
単純なのは母音の数くらいで、(ただしこの4母音こそが大野晋4母音説のキモであり、無視できない)
日本語(本土方言)や現代アイヌ語とは似ても似つかない。

591:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 16:57:01.28 0
>>590
そうは言っても、一番近くにあるAN語がハワイ語だからなあ
ポリネシア祖語に分岐した直後に開音節になる前の状態がアイヌ語に影響したとか
傍層として接触し続けた時期があってハワイ語に類似した単純化が起こったとか
いろいろ考えることもできるし、それを頭から否定する材料もないだろう
リンク先のAN祖語だって諸説あって、そんなに音素が多いという程でもないものもある

村山説の本が見つかったら書くけど、できれば全貌をそちらで見てから何か言ってほしい
このスレで片山龍嶺説を紹介した時もろくに見ずに頭ごなしに否定されてるんだよな


592:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 17:08:23.27 0
>>591
俺自身も村山説は、起源論唯一の「筋の悪くない学説」と評価しているんだけど、
だからこそ、ハワイなどと言われると頭を抱える。
つうか、ハワイとかポリネシアとか、音素少ない共通点とか言われると、
頭ごなしに全力で粉砕せざるを得ない。
あと、東京中心(別に大阪でも福岡でもいいけど)正距方位図法を眺めてみて欲しい。
どうやったら、ポリネシア語派が日本語に影響を与え得るのだろう。
一番近くにあるAN語は台湾諸語、その次はグアムのチャモロ語だ。
NZなんて、直通便で飛ぶとロンドンより遠いんだぞ。

593:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 17:59:49.79 0
流れはアイヌ語の系統の話だから、ここでは日本語は関係ないだろう
ま、スレタイは日本語だけどさ
そう熱くなりなさんな

594:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 18:59:42.59 0
デネ・エニセイ語族が証明されたんだから、日本語も南米あたりと同系の言語があるのではないか

595:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 19:08:04.50 0
>>593
 >>1

596:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/04 19:18:08.29 0
ポリネシア系の人間は元々は台湾に居住したとされている。
ポリネシアへの到達が紀元前10世紀以降。
彼らがハワイに到達したのは紀元後だし、ニュージーランドに至っては日本じゃ平氏覇権の頃。

597:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 01:26:35.85 0
台湾に居た頃はポリネシア人になりきってないだろ。
今でいうビスマルク諸島とかソロモン諸島とかに到達してラピタ文化を形成して東進を開始するあたりでポリネシア的になってくる。
そのラピタ文化を形成するにあたって、先住の集団の混淆があったわけでたら、“台湾に居た頃”というのも語弊があるんよね。

598:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 01:36:15.14 0
メラネシアでオーストラロイドと大いに混血してるんだから言語的にもそこから大変化してる筈だと思うんだがどうなんだろ。

599:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 07:27:43.71 0
>>591
頭ごなしに否定される方が、スルーされるよりマシだよ。
色々愚説を書いてみても一定のネタ以外にはまったく反応がないので白け気味

600:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 08:43:56.48 0
enciwってウチナンチューみたいな意味?


601:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 10:08:47.11 0
enciwがえみしの語源だったとして、enciwなら「えみし」というより「えにし」になりそうだけど


602:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 10:20:43.42 0
enciw<emciw
樺太アイヌ語で音節末のm>n

603:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 12:46:09.73 0
オロチョン
オロチ

チュクチ
粛慎
アシハセヒト 葦稲架人? 小泊瀬舎人?

エミシ
エビス
エウェン
エベンキ
エンチゥ

604:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 12:59:34.10 0
オホーツク文化人はツングースだと推定されてるそうだけど、北海道東北部にはツングースと関連してそうな地名があったりするのかね?

605:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 15:26:34.61 O
俺が「蝦夷=enciw」という説に懐疑的なのは、この説が時代的な変化を無視していることだけが理由ではない
「えびす」という読み方は「えみし」の訛りとされているが、音韻学的に見て「b→m」という変化(子音弱化)は自然でも「m→b」という変化は不自然であることも理由の一つ
素直に考えれば、「えびす」の方が古形なのではないか?という疑惑が生じる
もしえびすの方が古形だった場合、enciwという音からは大きく離れることになる


>>588
隼人が同族とされるのは、政治的な事情によるものだという神話学の学説がある
それによれば、海幸山幸の話や神武東征の話は隼人を取り込む政治的必要性によって創作されたそうだ
根拠は、倭建命の話を初めに他のあらゆる話が「大和→九州」なのに、神武東征だけが唯一「九州→大和」であることらしい


>>591
ポリネシア語派は極めて新しい語派
メラネシアの辺りまでは島が連続していたから早くに辿り着けたが、それ以東の島は距離がかなり離れているから、時代が下り航海術が進歩するまで彼らはポリネシアに進出することが出来なかった
その彼らが、更に太平洋を西に横断して日本に到着したと考えるのは、時間軸的に考えて明らかな間違い
一応、父島とかあの辺りまではAN系の人々(これは恐らくポリネシア人だろう)が来たらしい(遺跡や遺物が残ってる)けどね

言語学における「近い」というのは、歴史的な背景や時間的な同時代性も考慮すべき
単に距離的に近いだけでいいなら、それこそ日本語の起源を朝鮮語と考えるべきになってしまう




606:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 16:21:14.58 0
沖縄では蝦夷のことをなんて言ってたの?

607:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 18:26:33.60 0
40くらいで出てきた片山説の人か。
片山説は、結論から言えばただのトンデモなので、
一刀両断されても仕方ないんだけど、
何とも興味深く、というか蠱惑的なところがあるように俺には見えるから、
少しそのことを書いてみようと思う。
片山説自体は、比較言語学の、十分条件を追う厳格な方法論を、完全にディスっているので、
それ自体はまったくのトンデモなんだ。
だが、ソン・ジョンボムやイ・ヨンヒや藤村由加のような、
ただのお恥ずかしい、幼稚園児的なお遊び語呂合わせに見えない、妙な魅力がある。
これは、何かというと、「言語における森羅万象を指す概念の、内包外延の関係を比較している」んだ。
アイヌ語と日本語は、概念の切り取り方や、言語生活上の物事の連想の仕方がよく似ているので、
この類似性をしれっと紛れ込ませて、説得力を蠱惑的に倍増させている。
でも、この「構造主義的」とでも言ったらいいのか、言語の概念の切り取り方は、
文化人類学の目的物ではあっても、比較言語学の目的物ではないんだよね。

608:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 18:36:55.18 0
>>605
せばい/せまい けぶる/けむる さぶい/さむい のように語中でmとbの入れ替わる語が少数ある
えみしもその1つの可能性は排除しきれないと思うがどうだろう。
えびす、えびし、えみし、えみすが存在したが文献上残ったのがえびすとえみしだということで。


609:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 19:40:36.26 0
まもる→まぼる なんかは明らかにm→bだよな
エミシだって日本書紀に愛瀰詩とあるからエビスより古いはず

>>604
ツングースなの?ギリヤークじゃないの?

>>606
宮古方言に田舎を意味するイビス ibis という語がある
URLリンク(133.13.160.25)

610:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 19:42:11.36 0
>>599
反論が無いのは暗黙の了解と見なすくらいじゃないと
2ちゃんなんかやってらんないよw


611:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 19:52:01.02 0
>>605 馬とか梅の音はマ行形の方が古いんじゃなかったっけ。漢語での話だけど
>>609 ウィルタの先祖はオホーツク文化の時代にはまだ樺太には到達してなかったのかな    

612:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 19:58:04.21 0
>>610
いやそれも困る>暗黙の了解

例えば、直近のレスで言えば、
>>589みたいなのは、完全にディスるしか方法がないだろう。
普通の頭脳で考えれば、もはや返答の日本語文が思いつかないレベル。
叩くことすら労力の無駄に思える。
俺も常駐しているわけではないが、見かけて叩くときは、
そこに一定の論理的主張が存在して、あらぬ方向に議論が展開しそうなとき。
それは筋が悪いよ、基礎的誤解だよ、と叩く。
論理性のない電波独白は放置。他の人も原則は同じだろうと思う。
>>599が何を書いてきたのか知らないけど、>>589みたいなのだったら、
まあそういうことだよ。

613:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 21:30:23.35 0
>>586>>588
URLリンク(www.geocities.jp)
九州の弥生人には北部・西北部・南部離島で形質や生業の差が顕著にあって、
西北九州弥生人は形質が縄紋人に近く、縄紋人が弥生文化を受容して成立した集団と考えられるようだが、
言語もその時に弥生語=日本語族に乗り換えたのか、縄紋語(仮)のままだったのか、どっちだろうね?
(日本語族=縄紋語とする論者も多いが、今は採らない)
弥生語またはそのクレオールに乗り換えたとしても、その後の西北部集団と北部集団の交流が希薄だったならば、
分岐してから風土記の時代までに数百年~千年以上経っていることになるから、
「其の言語は俗人に異なり」とされてもおかしくはないだろうね。
蝦夷に熟蝦夷・麁蝦夷・都加留の三種がいたとされるように、九州縄紋人の末裔も、
弥生化の程度が地域ごと・集団ごとに違っていたのかもしれない。

ただ、もしも日向神話が史実の反映ならば、皇室の祖先はおそらく古墳時代まで日向(西都原か?)にいて
近隣の土着系豪族と通婚を繰り返していたってことになるから、また話が違ってくるかも。


614:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 23:02:21.02 0
そもそも、“縄文語”なんてあるんかねえ?
縄文人の話す縄文語とやらがあったとしても、
縄文人が列島にあらわれて1万年以上たってるんだから、
地域ごとに、言語年代学が使えないレベルでバラバラな言葉を話してると思う。

もし、日本語の系統が縄文時代から保たれてるとして、
アイヌ語(北海道縄文語)と日本語(九州縄文語)が似てなくても、おかしくないんじゃないか?

615:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 23:09:16.80 0
wikipediaによれば、古墳時代の南九州人の形質は「内陸部の人々は縄文人・西北九州弥生人に類似し、
一方、(宮崎)平野部の人々の中には、北部九州弥生人に類似するグループも存在する」とのことで、
五島列島住民の容貌が隼人に似ていたという風土記の記述にも根拠があるみたいだな。
ただ、結局「縄文と弥生の中間的な集団」という結論になってしまうので、
そちらのほうから隼人の言語について探るのはどうも無理なのではないか。
地名や人名から探るのも>>614の問題や資料の信頼性や言語接触の可能性から難しそうだ。
将来、狗奴国熊襲説が証明されるとかしたら言語に関する証拠も増えるのだが。


616:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/05 23:40:26.89 0
大和王権の支配下になっていない沖縄ですら琉球語=日本語族以前の基層言語の痕跡なんてみられないんだろ(あるとしても南島語との接触で片付けられる)?
大規模な住民の入れ替えがあった訳でもなさそうだから、少なくとも宮古島までは九州北部とは言語を共有していたとしか思えないが、12世紀まで水稲がなかったというのが非常に気になる。

617:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 00:01:56.27 0
グスク時代には九州から沖縄、先島まで大規模な人口流入があっただろ
稲作もその頃に入った


618:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 01:36:13.75 O
>>608-609>>611
確かに、非鼻音化を起こした可能性はあるな
その可能性を失念していた


>>613
神話学では、日向神話は後に挿入されたものだというのが定説
事実、天孫降臨以外の神話では全て「畿内→九州」という向き
何故わざわざ天孫降臨のエピソードが挿入されたのか?という疑問に対し神話学者が提案している学説の一つが、>>605で書いた「隼人を取り込むため」という説
先述したように邪馬台国畿内説はほぼ定説だし、大和王権の祖先である(と畿内説では唱えられている)邪馬台国が畿内発祥なのはほぼ間違いないだろう


>>616
何故かは分からないが、すぐ近くの台湾にAN語族が住んでいたにも関わらず、琉球語を話す人々が来るまで沖縄の島々は数万年間無人だったらしい
一応原人の時代には人がいたらしいんだが、何故かそれ以降琉球人が来るまで誰も住んでいなかったそうだ
だから、琉球語に日琉祖語以降の基層言語の影響が見られないのは不思議でも何でもない

村山説によれば日本語は台湾諸語よりもフィリピン諸語との親和性が大きいらしいが、沖縄が無人だった事実はその主張を裏付けるものではあるな
俺は>>502辺りで書いたようにAN語との接触は認めるから、その点においてこれには興味深いものがある

619:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 01:58:58.67 0
>>618
おかしくないか?
日本語と琉球諸語を言語年代学で分析しても、分岐は2千年前程度だろ。
無人の沖縄に人がやってくるのは、ずっと前なのに。

620:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 03:39:18.11 O
>>619
沖縄には1万8000年前に港川人がいたが、それ以降貝塚時代(本土で言う縄文時代中期)になるまで1万年以上も人類が存在した形跡が無い
この事から、この間無人だったらしいというのが考古学では定説
そして、先島諸島を除いたこの時代の沖縄は明らかに倭(と便宜上書く)の文化圏であったことも定説

一方で先島諸島の場合は、文化的に見てAN系民族がいたと思われる
地図を見れば分かるが先島諸島と他の島々との距離はかなり離れているので、これは全く不思議ではない
先島諸島の文化が日本化したのはおよそ800年前とされていて、これは琉球の農耕社会の成立期におよそ合致する
また、10世紀から12世紀にかけて九州から沖縄に多くの人々が移住したことも知られている
この人々が現在の沖縄県民の主な層であると考えられているんだが、この移住の波の中で先島諸島の人々は同化されたんだろう

この辺りが考古学で知られている沖縄の琉球王朝以前の歴史なんだが、日琉祖語の2000年~2500年前という結果にはどうにも噛み合わないよね
沖縄が有史以降日本の文化圏にあったのは確かだから、基層が本土と同じなので>>616が書いた「基層言語の影響」が琉球語に見られないのは別に不思議じゃないんだ
だが、何故分岐が2500年前なのかが分からない

621:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 03:52:18.08 0
鹿児島の戦前の伝統的な食生活を書いた本を読んでるけど、モズクを沖縄ではスヌイと言うのに対し、鹿児島市ではスノリと言い明らかに同系の語で、
雑炊と同じ語源の語がもう少し汁気の少ない炊き込みご飯を指すのも両者で共通(沖縄でじゅーしー、鹿児島でずし)種子島で小型のたこを指す「すがる」と沖縄の「しがい(だこ)」も同根の語か
薩摩藩時代の接触もあるのかもしれないけど、意外に鹿児島と沖縄って食文化の他にも共通する単語があったりして関係が深いんだなと思う

622:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 07:38:03.31 0
>>616
琉球方言の語彙の中に起源がわからないものもあるから、
基層言語の痕跡は無いとまで断言していいものか。

>>619-620
分岐が2000~2500年前になるって、方法論か比較する語彙が何か間違ってるんじゃ?って思うよな。

>>621
琉球方言の語彙には、九州を中心とする西日本の方言と同系のものが
たぶん一般に考えられているよりは多い。

623:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 07:38:59.82 0
59 : 名無し象は鼻がウナギだ![] : 投稿日:2009/02/01 23:46:32 0
形容詞の活用で、「高くある」に由来する「高カ」のようなカ語尾が九州に行われるが、
同様のクアリ型語尾が奄美大島北部と宮古諸島に見られる。
例えば奄美大島北部ではターカン、宮古島ではタカカムのように言う。

語彙の面では、九州方言と首里方言に
穴を開ける ホガス/フガスン
穴が開く ホゲル/フギユン
蒸し暑い ホメク/フミチュン
唇 スバ/シバ
薄暮 アコクロ/アコークロー
苔 ノイ・ノリ/ヌイ
蓮 フチ・フツ/フーチバー
などが共通して見られる。


624:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 07:58:18.48 0
人のレスのコピペだけじゃなんなんで
URLリンク(www.nik-net.co.jp)
例えば、ここに挙がっている熊本弁のうち、
ガネ、ナバ、コブ、ショウケ、フ、ムゾカ、コマカ、
ネズム、カカジル、ウンブクルル、クビル、アカカ、オユル、、、etc
は、琉球方言でも対応する語が使われている。
ツバ「唇」はシバと対応するのだろうし
イガワ「井戸」も、琉球方言でカー、コーが川でなく井戸を指すことと符合する。

薩摩頴娃・トカラ宝島・奄美佐仁方言の語彙比較
URLリンク(ir.lib.u-ryukyu.ac.jp)

他にも、長崎・山口イラ / 沖縄イーラー「クラゲ」、
山口の準体助詞「ソ」と古琉球語の準体助詞「ス」(現代沖縄「シ」)、
九州・琉球ともに「行く」「来る」が標準語と逆になる場合がある、等々。


625:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 11:29:32.74 0
>>614
むしろ、斉一的な言語ではないじゃあないかな。
ニューギニア島、面積79万平方キロに人口1000万、言語数ざっくり800。
カリフォルニア、面積40万平方キロ、19世紀末の原住民言語で言語数40~100。
都市国家時代~第一次ポエニ戦争までのローマの記録でイタリア半島に住む20近い種族名
が出てきて、少なくとも6~7はラテン語と意思疎通の困難な別言語があった証拠が出ている。
イタリアのシチリア島・サルジニア島を除く面積は約25万平方キロ。

日本の本州が23万平方キロ。自給的な小集団が散在していた時分には、言語がバラバラで、
或る時点で、たまたまその中で支配を急伸長した倭の言語で塗り替えられたとする方が自然で
はないかなあ。


626:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 11:43:17.45 0
>>625
>>496ってどうなん?

627:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 12:04:38.23 0
どちらにせよ、弥生時代(2千から3千年前)に言語を塗り替えるぐらいの移民が沖縄にあったのか、というのが問題だな
しかも、その移民は稲作文化を持たないのに、日本語と同系の言語を話し、人種的には沖縄原住民とあまり変わらない…


628:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 12:14:14.09 0
>>627
倭人に圧迫されて南方へ移動した倭と同系だが稲作を需要しなかった人々だったという事になるな。

629:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 13:46:15.61 0
噴火で逃げてきたんじゃないの?

630:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 13:52:51.25 0
>>628
それなら熊襲や隼人が倭と同系の言語を話していてもおかしくないな
沖縄の存在で確度があがる

631:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 14:53:52.37 0
>>625
俺も、そんなイメージで想定しているなあ。
狩猟採集から初期農耕くらいまでの社会は、小さな部族ごとに、
星の数ほどの、相互に系統論の歯がたたないバラバラの諸言語が共存するのが、世界的に普通。
ニューギニア高地は、農耕開始では人類の中でも最速集団だったが、
そこで時間が止まって浦島太郎になってしまったような地域。ここで、言語は星の数ほどになる。

アイヌ語は、縄文以来の、北海道道南か青森付近の小さな部族言語が
弥生との接触により、続縄文文化を再編成する過程で、北海道から東北北部へ広まったもの。
日本語は、縄文以来の福岡県付近の小さな部族言語が、
弥生文化を形成する過程で、AN語集団、高句麗語集団、他のアルタイ語集団などの語彙を
上層の言語として被りながら、一度ピジン化のちクレオール化して、
再編成されて形成され、一気に広まったもの、と理解している。
(だから、日本語はアイヌ語と違って、根本的な文法構造が驚くほど単純)

>>483>>499みたいなのは、ニューギニア、アマゾン、
古代ローマの歴史書などを知っていると、正直俺には歴史ロマンにしか見えない。

あと、奄美沖縄に関しては、南西諸島の日本語化は13世紀以降と理解している。
分岐が早まるのは、九州島で方言分化していた時期が加算されてしまうから。
例えば、平安末の九州南部で、子音はP、語彙は弥生や古墳期、アクセントは西南九州の乙種外輪原型、
という言葉が話されていて、これが中世に琉球に進出した、と考えればすんなり理解できる。

632:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 15:18:51.25 0
松本氏はピジンとかクレオールとかは、例外的な活用の多さを理由に否定してたな。


633:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 15:58:02.41 0
で、出アフリカでないアジアの小型人類は言葉喋れたの?

634:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 16:29:55.93 0
>>626
銅がコッバーで、漆器がジャポンで、陶器がチャイナ・・・・・・産地が総称になってるのはそういう由来だろ。
コーヒーの由来はカッファ、モカの由来もモカという集散地の港の地名だしな。

>>627
血統と帰属意識と言語の組み合わせなんて、結構、容易に入れ替わるよ。
移民の多寡なんてさして関係ないわな。
まして、物質的に自活の困難な島嶼だろ。人類史上古今東西の暗黙のルール「与えるものの多い側の流儀に従う」。
生活必需品を外界に頼れば、それを入手するために、もたらしてくれる外界の言葉を使わざるを得ない。

初期状態、大きな島と、小さな島が幾つもあってそれぞれに別の言語を使っていたとしたとする。
近くの小島も産品は似たようなもの。どの島も、向こうの大きな島の産品がどうしても必要。幸い、航海術もある、こっちの
小島の産品を持って行けば、大きな島でその必需品と換えてくれる。
こういう状況があると、小さな島の人は大きな島の産品を得る為に、大きな島の流儀(言語)が必要になる。
隣の島の言語を憶えて島伝いに交易というのもあるかもしれんが、2言語3言語の併用は結構大変だし、直接欲しいのは
隣の島の産品でなくて大きな島の産品。
と、なると、どの島でも大きな島に直接に買い出しに行くために、大きな島の言語を憶える。事情の似ている隣の小島との
やりとりも、前置きなしに大きな島の言語。隣の島からお嫁さんが来たりしたら家の中でも大きな島の言葉。
……というような状況が、続くと、2・3世代分くらいの時間で、全部の島が大きな島の言語に塗り替えられてしまう。


635:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 17:21:53.79 0
>>632
松本説が何をあげていたのか、具体的には思い出せないんだけど、
日本語に、クレオール説を否定するような、根源的な例外的活用なんてあったかね?
動詞の活用は、子音語幹+8母音説ベースで、大野晋が綺麗に説明しきった。
あとの変格活用も、少し母音がアドホックに変形しただけ。
強いて言えば、動詞の自他くらいか。あれも音素単位で解体すれば、
単純な膠着発想で説明できてしまうからなあ。

636:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 17:34:10.38 0
>>634
いや、それだと大きい島の言語は統一する必要がないよね。
大きい島の言語ならどれを知っててもその産品は手に入るわけで、
その言語圏に独占品を抱えているかどうか
なんて言語自体とは無関係の話が、その言語の運命を決めそうだな。

637:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 17:41:19.05 0
>>636
いや、大きな島を日本本土、幾つもの小さな島を南西諸島とすると、
早い時分に沖縄に日本語が広まってる理由が説明できるだろ。
律令時代の初期には、南西諸島は、穀物、鉄、銅、木材を求めて難波津・住之江津にまで来航してきている。

638:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 17:47:31.60 0
むしろ航海術を持ってるバイヤー逹の言語が本土に普及するんじゃないの?
飛び地的な租界ができるんじゃないかなあ?因幡の白兎じゃないけど。

639:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 18:10:06.77 0
>>637
貝の供給領域だぜ。朝鮮辺りでも出てんでしょ。

640:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 18:10:55.64 0
>>638
そういうのは商品の魅力の力関係。
律令時代、本州も九州も別段に沖縄の産品を必要とはしていなかった。あれば使うけれども、無けりゃ無くてもコト足りた。
本州も九州も産品を外に売らなければならないような状況でもなかった。
対して、南西諸島の方は、決定的に必需品が不足してた。相手の持っているものは是非とも欲しい。、そのために、自前の
産品は売りたい。与える側には立ってないわけよ。
本州・九州の側は気に入らなければ南西諸島を無視すればいいけれど、南西諸島はどうあっても商いをしたい。
与える側の流儀に、受け取る側が従う、と言う古今東西普遍的な原理に従うわけよ。
ついでに言うと、南西諸島の言語が斉一だったわけでもなかろうし。

641:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 18:28:31.69 0
ビジネスだけで基礎語彙まで広まるのか?
数詞とかはそうかもしれないが、身体表現とかはそうそう変わらないと思うんだが。


642:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 19:18:33.02 0
>>640
いやだから、交渉がまとまらないなら別の人から仕入れれば済むんだってば。
本土側がカルテルでも結んでいて、他をかき集めても足りないというなら別だけど、
それは本土に統一政権が成立したってことだよね。

643:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 19:45:39.67 0
横レスだが、
「おきなは」の初見が律令期で、多分これは日本語なので、
8世紀に日本語祖語と同系の話者が、南西諸島にいた事は確かなんだろうけど、
それにしても、現在の琉球方言が、
現在の九州方言と、アクセントに関して完全に連続なのが、気になるところなんだよなあ。
琉球方言アクセントには、文献上存在が明らかな「京阪式の祖型」の痕跡が全くない。
京阪式と乙種外輪が分離したのは、系統論上、鎌倉時代になってからなので、
琉球方言の分岐年代は、アクセントを見れば13世紀以降、ということになる。
語彙は入れ替わるし、音素も保存されることがあるが、日本語の場合、
言語まるごとの移動を伴わない伝播で、アクセント体系が入れ替わることは、まずありえない。

644:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 20:25:28.89 0
沖那覇だとすると、沖じゃないナハでもあったんだろうか?

645:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/06 21:40:38.11 O
>>643
本土方言の「類」と琉球方言の「系列」は微妙にずれてるだろ。
それを無視すりゃ確かに九州方言と連続っぽいけどさ。

646:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 00:30:56.22 0
>>642
律令時代には、既に、本州の西半分と九州・四国くらいまでは日本語に塗り替えられてたろ。

647:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 00:36:24.63 0
律令時代のはるか以前の獲加多支鹵大王の時点で埼玉や千葉まで大和の勢力下だったじゃん。

648:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 01:21:17.14 0
>>644 与那覇とか玉那覇というのもあるな。

649:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 03:07:32.33 0
>>646
塗り替えられたなら元の痕跡は何?
独自のそれが沖縄に(も)みられないということで九州から来たなんて話をしてたんじゃないの?

650:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 03:30:27.70 0
本土方言と琉球方言の分岐が2000~2500年前になるのは、
それが北部九州弥生人の言語と西北九州弥生人の言語の分岐に遡るからじゃないかな?つまり、

北部九州弥生語
→西北九州(クレオール)弥生語(弥生時代)
→熊襲語(3~5C)
→隼人語(5~8C)
→南島(屋久、奄美)語(隼人時代~平安)
→貴海(貴賀)語(平安~中世初期)
→琉球語(グスク時代~)

おおよそこのような道筋を辿ったのでは。
朝廷の支配が確立する8世紀初めまでには大隅諸島も隼人の勢力圏に含まれたのだろう。
また朝廷の支配や北部九州からの入植者との摩擦を嫌って南に逃げた隼人もいたのではないか。
一方、比較の対象となる本土方言(標準語または京都方言)は、北部九州弥生語の直系。

651:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 03:32:10.30 0
ただ一つ問題なのは、鎌倉時代の二中歴(原著は平安後期成立)に見える
「貴賀国語」の数詞が高麗語とほぼ同じで、現代朝鮮語にも近いこと。
URLリンク(kindai.ndl.go.jp)
平安時代には新羅人・高麗人の賊が九州沿岸を何度も攻撃していて、
そのうち997年の時は薩摩大隅も攻められ、賊の正体が高麗人か奄美島人かわからなかったというから、
一時的に奄美諸島にまで高麗人が入り込んで拠点を作っていた可能性も考えられる。


652:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 04:18:05.51 0
>>647
思うんだけと、江戸っ子って元々居たのか西から来たのか知らないけど、
どちらにしても彼らの先祖に8母音って可能だったんだろうか?

653:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 04:18:54.06 0
熊襲・隼人がAN語族って可能性はゼロなの?
台湾系の土器文化は先島までで沖縄本島以北では出ないんだっけ。
遺伝子的にはどうなのかな。


654:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 05:37:01.22 0
>>649
知らないよ。塗り替えられた後のことしか残ってないから。

655:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 05:51:34.47 0
塗り替えられたなら基層にペンキが残ってなきゃおかしいでしょ。

656:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 05:53:49.93 0
>>651
数詞って一番借用されやすい一群の語だからねえ。
通商の便宜で簡単に独自語が捨て去られてしまう。

657:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 05:56:11.26 0
>>655
????

658:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 05:58:44.79 0
ペンキは風雪に晒されれば剥げるけど、塗り替えられたら下に残るんだよ。

659:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 06:38:59.91 0
>>618
神話学ってどれほど当てになるのかな?
後付けなら、吉野の国栖でも蝦夷でも任那でも出雲でも物部でも中臣でもいいのに、
なぜ隼人でなければならないのか。
そもそも、邪馬台国畿内説と神武東征伝説は100%矛盾すると確定しているわけでもないし。


660:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 07:11:14.56 0
>>614
日本語が九州縄文語の末裔だとした場合、
列島外部から渡来した北部九州弥生人は、はじめは日本語とは別の系統の言語を話していたが、
歴史時代以前に言語的に九州縄文人に同化してしまったということになる。
すると一つ引っかかるのは、人口や経済力、技術力、武力等で弥生人が縄文人を圧倒していたことだよね。
その状況で固有の言語を捨てて先住民の言語を採用する動機が何かあるだろうか。

>>634>>640
そういう状況は今現在も南西諸島で起きてるね。
食料や多くの生活物資を本土からの供給に頼っている。
戦後の米軍統治下での復帰運動も経済的理由が大きかったようだ。
あと近現代ではある意味、最大の需要があるのは雇用だね、
だから本土で就職できるようにと標準語教育が進められた。


661:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 08:46:29.52 0
>>660
その中で考えられるのは、人口だろうな
なんだかんだ言って、完全に渡来系の人骨は九州北部と山口以外ではほとんど出てない
もっとも幅を利かせたのが混血集団と考えれば、縄文語から分岐した言語を話している可能性もある

662:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 10:06:46.07 0
でも狩猟採集よりは稲作の方が扶養可能な人口は桁違いに多いからな。
九州北部と山口の稲作民>他の地域全部みたいな偏った人口分布だったんじゃないか?
江戸後期から明治はじめの北海道も、渡島半島>他の地域全部だった。

あと、南北アメリカにメスティソとかメティスと呼ばれる混血をアイデンティティとする集団がいるけど
基本的に旧宗主国の言語を話してるよ。

663:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 10:43:09.69 0
混血集団は農耕していたと言う想定
陸稲の栽培は縄文時代から行われていて、
弥生時代初期は水稲栽培でも休耕地も多かった(水稲は連作障害がないと知らなかった)という農学者の見地から

あと、南北アメリカは近代的植民地でかつ、スペインポルトガルは文字を持っていて、膨大なライブラリがある点が違う
弥生時代の朝鮮半島からの移住は「国家」による「植民地化」ではないという想定

664:名無し象は鼻がウナギだ!
12/11/07 11:00:12.50 0
北海道アイヌだって農耕はやっていたよ
休耕地が多いならなおさら多くの土地を所有する必要があるね
だから弥生文化が急速に広まったとも言える

言語の伝播や乗り換えは太古から世界中で起きていたことだから近代的植民地かどうかはあまり関係ないと思うよ


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