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理論の重要性を理解していないミュージシャンなど根本的にありえない。
あえて語るほどがないほどあたりまえのことともいえる。
音楽に限らず、不まじめな態度がかっこいいとされた時期がある。
ミュージシャンとしては、バイクを盗んだりガラスを割ったりするロックスターが出現した。
様々な背景のうちのひとつを挙げると、
当時は社会が豊かになった反動で、理論の勉強なんかしなくてもいきてゆけるじゃんという思想があったのだと思う。
成熟し安定した社会に変化し、ときには衰退もあり得るなかでは通用しなくなった。
ひらたくいえば「ゆとり乙」だ。
また、あらゆる分野において理論が登場したことにより、
庶民が理論を勉強することによって、あらゆる職業で成功の可能性が開ける。
士農工商は制度的に消えただけでなく、現代ではその名残すら消え失せた。
こうして、むかしからの伝統的な上流階級は衰退した。
ひらたくいえば「斜陽の没落貴族」だ。
このため、斜陽の没落貴族は理論を憎んでいる。