12/01/13 02:15:50.14 u2ShLr53
おんなは、ふいにとっさの一腰。
髪にゆわえて気を静め
いなせに…
いなせに屋根を駆け
それと聴くより 嬉しさも 伝わり開く 梅の花
今朝がありあけ 満ち潮とあしも
乱さず
定めなり
ようやく上へ駆け上がり 二人を縄に 縛り上げ
― ようよう 裏里 ここで生きるはつらかろう
のがるるなどは 絵空事 やれあの塀を越すとはな
かなしや舞い散る梅の花 道など消えて ―
なけなしとも
小憎い弓手(左手) ゆるり身を崩し
緑はここへと突き放す つめたき男よ いかがせん
退けたりとみどりをせなよりひきおろし
やむをえまいと 時次郎 梅の花弁を浦里より
ゆるりと受けて