10/10/25 12:25:56 7U17ys+r
集落のつながり震災後も
2010年10月25日
中越地震から6年。震災の被害が大きく、当時あった全11世帯が移転せざるを
得なかった小千谷市十二平の元住民らが集落の記録誌「ここはじょんでぇら」を
発行した。(有田憲一)
◇
「じょんでぇら」は地元の方言で「十二平」のこと。震災後、当時あった11世帯の
うち10世帯が近くの同市三仏生に移転した。ただ無人になった集落を忘れないため、
元住民が「十二平を守る会」を結成。無人の集落に、当時の住民の名を刻んだ石碑
を建立するなど「思い出を形に残す」(鈴木俊郎会長)活動をしてきた。
記録誌発行もその一環だ。復興経験を記すことで、今後の災害への備えとなれば、
との思いもある。
会の活動に協力してきた新潟大災害復興科学センターの福留邦洋・特任准教授が、
2年がかりで全世帯からそれぞれ10時間以上の聞き取り調査をした。震災以前の
集落での暮らし、被災中、移転後の生活までを写真を交え、住民の生の言葉でつづ
られている。
主力産業であったニシキゴイの養殖や田畑の手入れのために、元住民らは今でも
現地へ通う。しかし土砂崩れの可能性などが残っており、十二平での暮らしはもう
できない。
「小さい集落だったからまとまりが強く、協力し合って生きてきた。震災後もつながり
の強さを改めて感じている。その思い出を、本を作ることで後世まで伝えたかった」と
鈴木会長は語る。
県立図書館、小千谷市立図書館などに寄贈し、復興を支援してくれた人たちなどに
配布予定。一般の入手も可能だ。問い合わせ先はNPO法人「中越防災フロンティア」
(0258・31・8110)。
URLリンク(mytown.asahi.com)